眠りのしくみ- 短くなる睡眠時間

日本人の睡眠時間は短く夜型に

NHKの調査によると日本人の平均睡眠時間はこの40年ほどで約1時間少なくなっています。また、夜10時の睡眠者率は1960年に65%であったものが、1995年の時点で25%を切っており、若年層を含めて夜型へ移行しています。

睡眠不足の悪影響

睡眠は脳や体の疲労を回復させるものですから、睡眠不足は回復が不十分になり、日中での疲れや眠気の原因となります。
また、健康若年者の睡眠を6日間、4時間に制限した実験では以下のような結果が示されています。
・交感神経の緊張
・耐糖能は高齢者並に低下
・コルチゾール分泌亢進
コルチゾールは対ストレスホルモンで不眠を促進します。耐糖能に関するデータでは睡眠不足ではインシュリンの分泌が減り血糖値の上昇が見られることから、睡眠不足では肥満や糖尿病発祥の危険性が高まることがわかります。

明るさと睡眠、メラトニンの関係

光の明るさ(照度) は、 屋外の曇り空のもとでも10,000 ルクス以上あり、晴れた日のオフィスの窓際で3,000 ルクス前後です。室内の照度は屋外に比べてかなり落ちます。明るいほど覚醒の度合いを高くし、光は活動性を高める上で大切な役割をもっています。快適な眠りのリズムを作るためには、朝に明るい光を浴びることが大切です。これにより約14~15時間後に睡眠を引き起こすホルモンであるメラトニンが増大し睡眠に至ります。

一方、夕方から夜にかけての明るい環境はメラトニンの分泌を抑制します。夜明るいリビングルームや明るいテレビ・パソコンなどのディスプレイを長時間見つめると、入眠が困難になることがあります。夜遅くまで明るいリビングでテレビを見るなどはできるだけ避けるべきでしょう。

照度と眠りの深さをみると、月明かり程度で最高となります。照度が高くなるにつれて睡眠は浅くなり、中途覚醒が生じます。寝るためにはできる だけ照度を落とし、外界からの光をさえぎることも必要となります。遮光カーテンの利用はその点では効果的ですが、この場合には起床時に適度な光が入らなくなり、目覚めの環境としては必ずしもよくありません。交代勤務などで日中睡眠をしなければならない場合以外は遮光カーテンを使わずに、睡眠の際はレースカーテンだけにして眠ることをお奨めします。

つづく
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睡眠教育ハンドブック「睡眠教育のための生活指針」滋賀医科大学睡眠学講座・滋賀大学教育学部発行
「快眠ライフと睡眠学」滋賀医科大学睡眠学講座発行 より引用・抜粋