
暖かくなると、冬の布団を片付けて夏用の布団に衣替えをします。羽毛布団は10年以上使っていると、リフォーム(打直し)といって、新しい側に入れて新品のように仕立て直すことによって、より長く使うことができます。
羽毛布団をリフォームする際に、気をつけるべきことを、40年以上自らの手でリフォーム加工をしてきた羽毛マイスターが説明します。
その1:側生地は綿100%を基本にする

リフォームでは、古い側から羽毛を取りだして、洗い、新しい側生地に充填します。ところが、側生地を適当に選んでしまうと、「せっかくリフォームしたのに・・・」と後悔します。
例1:綿100%生地だったのに、ポリエステル混生地になって、風合いも使い心地も悪くなってしまった
リフォームされる羽毛布団の90%以上が綿100%生地です。(当店の場合) かつては羽毛布団の側生地は綿100%が当たり前でした。ところが今日では、市販品の多くがポリエステル100%、あるいはポリエステル85%綿15%のように、ポリエステルが主流です。綿100%生地は上級品にしか見られなくなりました。
ポリエステル生地は、綿生地に比べて軽くて安いというメリットがありますが、通気性が悪くて蒸れやすい、生地の吸湿性が悪いというデメリットが大きいのです。そのため、綿100%生地の羽毛布団をポリエステル混生地でリフォームすると、軽くてふんわりしあがりますが、使用感が悪くなることが多いのです。
例2:柔らかくて手触りの良い生地だったのに、柔らかさが失われた
かつて20~30万もした羽毛布団に多いパターンです。80番手や100番手、あるいは200番手双糸などの細番手のサテン生地だったのが、同じ綿100%でも60番手のサテン生地にすると、生地自体が重く、柔らかさも低下します。
もちろん、長年使ってきた生地と、新しい生地では新しい生地の方が硬くなりますが、生地自体のクオリティが下がると、使用感が明らかに悪くなります。
軽くて通気性の良い綿100%の平織生地をおすすめします
ヨーロッパでは以前より、軽くて通気性の良い綿100%の平織生地(バティスト)が主流でした。日本では風合い重視で、重いサテン生地が主流でしたが、高気密高断熱住宅においては、軽い平織生地の方が羽毛布団の良さを活かすことができるのです。
その2:羽毛は直洗いでリフォームすべし

「羽毛はそれぞれ分けて洗いますので、他人の羽毛と混ざることはありません」これは当たり前です。実は羽毛布団の洗い方には2種類あります。日本羽毛製品協同組合(日羽協)によれば、プレミアムダウンウォッシュとダウンウォッシュです。
プレミアムダウンウォッシュは、羽毛布団を解体した後、専用の洗浄機で直に洗います。この方法が、最もきれいに羽毛を洗うことができます。

ダウンウォッシュは、羽毛布団のまま、あるいは、羽毛布団を解体してから袋に入れて、その状態で洗います。袋に入れたまま洗いますので、汚れの取れ方は直洗いに比べて劣ります。
何枚か分を洗濯機でまとめて洗うことがほとんどです。過去に訪れたリフォーム工場でもこの方法でした。まとめて洗うのでコストが安いのです。

リフォームを注文するときは、どの方法なのかを確認しましょう。10年に一度のリフォームですから、羽毛直洗いープレミアムダウンウォッシュをおすすめします。
その2:仕上げの厚さを、今の寝室環境や体質に合わせる

「羽毛布団をリフォームしたら、とってもふっくらと仕上って満足です」
これって、伝統的な和風建築ならともかく、気密性の高い現在のマンションで本当に必要でしょうか?
「せっかく良い羽毛布団を買ったのに、ふっくらしすぎて扱いに困っている」という都市部のマンション住まいの方から、「もう少し薄く仕立直して欲しい、それの方が手入れも楽々」というリクエストがかなりあります。
住環境や、体質に合わせた厚みに仕上げよう
かつて、暖かいことが最優先されたため、二層式あるいは三層式などの、厚手の羽毛布団が大手メーカーの高級ラインに載っていました。
ところが現在の主流は高気密高断熱住宅。冬の室温が15℃を切ることは少なくなりました。快適な寝床内温湿度は33℃50%と言われます。昨今の住宅では、保温力よりも、湿度コントロールの方が重要となっているのです。
もちろん、保温性が悪い、陽当たりが良くない、冷え性で寒がりなどのケースは保温力を重視する必要があります。つまり、使う方の体質や、寝室の環境に合わせて仕上げの厚みを選ぶことが重要なのです。
ふっくら掛布団を中厚に、あるいは合掛+肌掛にリフォームする
一般的な羽毛布団シングルの羽毛量は1,200~1,300gです。通常は古い羽毛布団を解体して洗浄・除塵・分別をすると、羽毛は15~20%減るので、その分の足し羽毛をして、ほぼ同量に仕上げるのが一般的なリフォームです。
これを足し羽毛をせずに1000~1100g(羽毛の質にもよります)にして、4×5マスの側ではなく、より細かな5×6マスキルトで中厚に仕上げると、マンション等や、代謝量の高いお子さんなどには適当な厚みになります。
あるいは650gぐらいの合掛布団と350gぐらいの肌掛布団にして、コンパクトにするとともに、2枚の組合せでオールシーズン対応をするなどもおすすめです。
羽毛布団の仕上げ厚さを相談できる羽毛工房ダウンラボ

ほとんどの場合、リフォームは寝具店などの窓口で注文を受けて、リフォーム工場へ送付して加工依頼をします。窓口では羽毛の正確な状態を確認できません。羽毛を見ても判断できないことも多いからです。
この状態では、薄めに仕上げる等の相談は非常に難しいのです。大規模なリフォーム工場では、流れ作業的に行われるので、細かな相談や指示ができないのが現状です。
眠りのプロショップSawadaの羽毛工房ダウンラボでは、製造からリフォームの全工程を一括で行っています。ドイツLorch社の羽毛リフレッシュマシンを店頭に備えているのは日本で2社のみです。リフォームだけで3000枚以上の実績があるため、羽毛のノウハウが多いのです。
お預かりした羽毛の状態判定から、カウンセリングによって最適なリフォームプランを提案します。10段階の仕上げの厚さを選ぶことができますので、ご要望に近い羽毛布団のリフォームをお届けすることができます。

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