説明されても、どれを選べばいいか迷ってしまいます。
羽毛のプロである店主のおすすめ羽毛布団はどれでしょうか?
羽毛布団ほど見かけが余り変わらずに、価格差が天地ほどもある製品は少ないでしょう。カタログだけ見ていても200万円クラスのアイダーダウンから、量販店等なら1万円クラスまでさまざまです。
眠りのプロショップSawadaは、店主が厳しいセレクションをした、しかも自家製造で直売する羽毛布団だけしか扱いませんが、それでも、中厚掛ふとんだと SB80-56-FPD93S-SL 63,000円(税込)から アイダーダウン TE270-56P-ED98N-SL 1,408,000円(税込)まで8段階に分かれます。
ネット上を探すと、まさに玉石混交。本当に何を選べば良いのか難しいと思います。
私どもでも8段階のグレードには、それぞれなぜこのグレードが必要なのか理由がありますが、それでも選びにくいことは否定できません。
そこで、店主なりにおすすめ3種類をセレクトしました。
羽毛布団選びのポイント
なにより快適に使えて、良い睡眠がとれること
使う人の体質や住環境に合わせて最適な厚みで仕上がることが大切です。
いくら良い原料と良い生地を用意したとしても、合わない羽毛布団では快適な睡眠は得られません。眠りのプロショップSawadaは快眠カウンセリングによって、それぞれに最適な羽毛布団のプランをご提示いたします。
1:複数回のリフォームに耐える、しっかりした羽毛であること
羽毛は使い捨てではありません。リフォームを繰り返せば30年以上使えます。
ダウンボールがしっかりしていて、ホコリの少ない原料選びが重要です。産地とかダウン率とかダウンパワー、マザーグースとか、名前にこだわらず本当に良い羽毛だけを選んでいます。
2:軽くて通気性の良い側生地であること
昨今多くの羽毛布団の側生地は通気性に劣るポリエステル混が増えました。綿100%で軽量、しかも通気性の良い羽毛生地が求められます。
羽毛布団の快適さは生地の軽さと通気性で決まるといっても過言ではありません。生地選びは快眠のために非常に重要なのです。
3:長く使える、再利用できる、土に還る サスティナブルであること
少なくとも2回はリフォームすることで、長く使えるしっかりした羽毛であることが重要です。
側生地を綿100%にすることで、最後は土に還ります。これはSDGsの考え方にそったサスティナブルな羽毛布団選びなのです。
おすすめ1:SB100-PST95N ポーランドステッキーグース 430dp
訳ありのステッキーグースダウンなので、原料には限りがありますが、バランスが良くコストパフォーマンスに優れています。店主もメインに使っています。
その理由は
- ホコリが極めて少なく430dp表示にしてはダウンボールが均一で大きい
- 絡みが強いので、保温性が高い
- 国産生地では最も軽量で通気性の良いSB100生地+完全立体キルト
計測上は430dpなんですが、実際にはそれ以上のパワー(実測438dp)があります。当店の場合430dpだと中厚掛ふとんの入れ目はシングルで850gが基本ですが、800gで十分嵩がでています。
ブラックスポットも極めて少なく(それも計量する際に、手選別でできる限り取り除いています)隠された、良質な羽毛です。遠赤外線加工のナノクリスタル加工もしているので、カビが生えにくいのも特徴です。
シングル150×210cm 中厚800g入りで 190,000円(税込)
価格表はこちら(PDF)から
予算が許せば、より軽量で通気性の良いドイツWeidmann社のTE200生地をおすすめします。シングルサイズで+16,500円の差額になります。
おすすめ2:TE270-PPST98 ポーランドステッキーグース98% 480dp
もちろんアイダーダウンが最も良いものであることは間違いありませんが、正直非常に高価です。現実的に最高級レベルをお求めになるのであれば、この手選別ステッキーグースがおすすめです。
- 手選別のため最もホコリが少ない原料 ネックフェザーは皆無
- ダウンボールが非常に大きく絡みが強い。知る限り最も優れた羽毛
- 超軽量で通気性の良いドイツWeidmann社の生地 当然ながら完全立体キルト
世の中には、最高級羽毛と呼ばれるものが数多くありますが、毎年ヨーロッパへ行き、原料の見分けを行ない、自分で仕立ててきた目からみて、今まで見てきた最高レベルの羽毛です。
残念ながら現在在庫限りで終了
ダウンパワーは470~480と非常に高いのですが、特筆すべきはダウンボール一つ一つの大きさでしょう。最高級レベルのポーランドグースを手作業でゴミやネックフェザーを取り除いているためネットでダウン率98%を実現していて、ホコリも本当に少ない羽毛です。
残念ながら、ロシアのウクライナ進攻に伴うエネルギー価格や飼料の高騰などで、現在在庫している20㎏ほどで終了となります。
本当に良いものをお探しでしたら、決して安くはありませんが10年で割れば毎日100円です。もちろん、メンテナンスをすれば50年ぐらいは使い続けられるほど、しっかりした原料です。選ぶ価値は十分にあるでしょう。
シングル150×210cm 中厚700g入りで 357,000円(税込)
価格表はこちら(PDF)から
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おすすめ3:TE135G-PKWG93S 三方良しの羽毛布団
クロネツキ農場固体種ポーランドブリーダーグース93% 430dp オーガニックコットン生地
農場良し、環境良し、使い手良し 三方良しのサスティナブル羽毛布団
- 農薬や薬剤を使わないオーガニックコットン生地は農家や地域環境にやさしい
- ポーランドホワイトグース飼育者財団代表クロネツキ氏農場の長く飼育された個体種ブリーダーグースは、限りなくオーガニックで飼育され農家にやさしい
- 10段階の厚さを選べるオーダー仕様 体質に合わせる使い手にやさしい
素材を生育する農家や地域の環境、使い手にも良い三方良しをめざした羽毛布団です。
側生地に使用したドイツWeidmann社TE135Gは、GOTSというグローバル規格の認証を受けた無農薬有機栽培綿 オーガニックコットンを使った80番手平織 90g/㎡の生地です。軽くて通気性が良いため、快適な眠りが得られます。
オーガニックコットンであるため、生地がなじむまでは少し硬めです。ご了承ください。
シングル150×210cm 中厚850g入りで 141,000円(税込)
もう少しお手軽な2種類の羽毛布団
SB80-PWG93 軽量80平織+ポーランドグース93% 410dp
10万円ぐらいでとご希望の場合は、SB80-PWG93側生地をSB80 80番手平織でPWG93 410dpのポーランドグースでお仕立てをいたします。こちらは通常立体キルト中厚仕立てで 101,000円(税込)です。
原料が高騰いたしました。手持ち原料のみの価格です。
SB80-FPD93A 軽量80平織 フランスダック93% 400dp
「50,000~60,000円ぐらいで揃いませんか?」というご要望もお聞きしますので、長く使うという点では店主としてはおすすめしかねるところもありますが、こちらはいかがでしょう?
- ダックダウンの最高レベル。身体が大きいミュラー種ダックで400dp
- ダウン率93%のため、ダックダウンにしてはホコリが少ない
- オリジナル国産生地で軽量な80番手平織SB80生地
変な安いグースダウンを買うよりははるかに良い品質のフランス・ピレネー産ミュラー種のダックでダウン率はダックで最高レベルの93%、ダウンパワーもロイヤルゴールラベルクラスの400dpです。側生地は当店オリジナルの国産超長綿80番手平織 94g/㎡と軽量で2.6cc/sと通気性に優れ、シルクプロティン加工でソフトです。
シングル150×210cm 中厚950g入りで 63,000円(税込)
価格表はこちら(PDF)から
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これ以下の羽毛は責任を持って販売することができません
もちろん世の中にはいろいろな羽毛布団があります。グースダウンで非常に安く販売されているものもあります。ただ、良い原料は丁寧な育て方をされていて、安く出てくるということはありません。
自社でオリジナルを作っている責任として、最低400dp以上の羽毛にして、できれば、毎日使う羽毛布団はグースダウンにしていただきたいと考えています。
羽毛布団の生地も安いからといって、ポリエステルを使ったものや、中国製(しばしば変なにおいがすることがあります)の側は使いません、というか使えません。