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サスティナブルな社会づくりへ、グリーン購入とSDGsへの取組

つくる責任 つかう責任
私たちはサスティナブルナ社会づくりをめざして
寝具のグリーン購入、SDGs推進にとりくんでいます

フランス・パリで、気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で、CO2削減をめざしての大枠の合意が得られました。残念なことに、日本は東日本大震災以降、低炭素社会づくりへの取組がなかなか進んでいかない現状がありますが、日本政府もカーボンニュートラルへ本格的な取り組みを始めました。話題のSDGsについても、その12番目に「つくる責任・つかう責任」が謳われており、サスティナブルは社会づくりが求められています。

私たちはそんな大上段を踏まえて始めたわけではありませんが、ゴミを減らし、資源を有効利用するための活動を20年以上続けています。

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グリーン購入大賞中小企業部門 大賞受賞

2007年にグリーン購入ネットワークが主催する第9回のグリーン購入大賞の大賞(中小企業部門)を受賞しました。
もともと寝具には「木綿ふとんを打直して再利用する」というリユースの文化がありましたが、昨今は品質の低い、しかも粗大ゴミにしかできない寝具が増えています。
現在東京都の粗大ゴミのナンバーワンはふとんで年間60万枚といわれています(平成18年度)。残念ながら、寝具にはリサイクルの技術が確立はされていないのが現状です。
そこで、リサイクルという視点でなく、レデュース、すなわち長く使ってゴミを出さないという視点と、打直しや羽毛ふとんのリフォームなど、素材を再利用するという視点、そして ゴミとなった場合でも生分解する・あるいは分別できるという視点から、1998年から「寝具のグリーン購入」を全国的に先駆けて取り組み始めました。

環境先進国であるヨーロッパでは早くから環境に負荷をかけない商品が数多く開発されています。それを参考にしながら、良質の天然素材で長く使っていただくことをモットーに品揃えをしています。

グリーン購入のPR誌(PDF)
グリーン購入最終審査で使用したプレゼンテーション(PDF)
2013年版グリーン購入レポート(PDF)


表彰式(仙台)でGPN中原会長(当時)と

寝具のグリーン購入への取り組みは1998年から

もともとグリーン購入なる言葉を知ったのはおそらく1998年に日本青年会議所へ出向した時にオフィス町内会が取組んでいる白色度70%で100%リサイクルのコピー用紙を使おうという取り組みを知ったことからです。

グリーン購入ネットワークのサイトを見ると、当時はまだまだ少ないながら事務用品や家電品などで「グリーン購入基準」というものを設けていることが判りました。この考え方を寝具に対応できないだろうか・・・それが取り組みの始めでした。

1998年寝具のグリーン購入基準を独自に設定、PRを始めました。

当時寝具メーカーで環境面への負荷を考えたところはほとんどありませんでした。(現在でもあまり変わりませんが・・・) せいぜい再生PET繊維を使ったタオル程度。もちろん、グリーン購入基準の設定なんかはありません。木綿ふとんの打直しや羽毛ふとんのリフォームを除けば、寝具のリサイクルはまったくできていない状態でした。

すでにヨーロッパではオーガニックコットンやその製造過程での環境負荷を下げるグリーンコットンのような取組が行われ初めていましたが、日本には浸透していませんでした。

そこで、当店独自にグリーン購入基準の設定を行ない、ラベルを値札に添付して、お客さまへの情報提供を行うことにしました。残念なことに、これを始めた当時は多くの寝具が粗大ゴミ行きのものだったのです。

1998年当時のグリーン購入基準

ランクA:再利用可能・自然分解可能・分別可能

羽毛ふとん、綿100%のふとんなどがそうです。一番環境に負荷をかけない製品です。ただし、側に合繊が入ったものはA-と表示します。

ランクB:再利用不可・自然分解可能・分別可能

再利用は事実上できないものの、自然分解するもの。羊毛100%のふとんや真綿ふとんなどがあげられます。

ランクC:再利用可能・自然分解不可・分別不可

綿とポリエステルのミックスわたのように、打直しなどによって再利用が可能であるものの、廃棄時には分別ができないものです。

ランクD:再利用不可・自然分解不可・分別可能

固わた入りの羊毛100% の敷ふとん、ポリエステル100% のふとんなど、自然分解はしないものの廃棄時に素材別に分別可能なものです

ランクE:再利用不可・自然分解不可・分別不可

羊毛とポリエステルの混綿のふとんなど、一番処理が厄介なふとんです。(通常は産業廃棄物になってしまいます)

当時のグリーン購入基準をPRしたチラシ(PDF)

しかし問題もありました。環境に負荷が少ないということと、寝具の性能が良いということが多くの場合一致しなかったのです。

1999年環境先進地ヨーロッパへ

翌1999年ヨーロッパへ工場やマーケット視察へ出かけました。環境先進国ドイツではゴミの分別が徹底されています。寝具においても天然素材100%やリヨセル(テンセル)のような循環型素材が出てきました。ショックだったのはベッドのマットレス。当時金属スプリングから、金属を使わないマットレスへの転換が既に行われていたのです。

ヨーロッパから帰国後、天然素材を重視するという視点から、商品構成の見直しを行ない、徐々にですが環境対策型の寝具を増やしていきました。


滋賀夕刊記事1999年10月1日

長く使う・再利用する・生分解する

現在、私たちの取り組みの基本は「長く使う、再利用する、生分解する」です。それに加えて、無農薬栽培など自然環境へや生産国の現場の人々への悪影響をさける、地産地消-地元素材や地元での加工を増やすなどの取り組みを行っています。

長く使う(Reduce)

世間には環境対応商品ということでリサイクル素材を使ったものが出回っています。しかし、環境への負荷を下げる本質はREDUCE、つまり長く使うということに尽きるでしょう。3年使うものを5年、5年使うものを8年使えば、それだけゴミが減るのです。そのためには、長期間使用することのできるしっかりしたものを選ぶべしです。

再利用する(Reuse)

リサイクル(再資源化)も必要ですが、リサイクルのためのCO2もばかになりません。羽毛ふとんのリフォームや木綿ふとんの打直しのように、できる限りREUSE(再利用)していくことが大切です。

ただ素材の品質によっては、再利用できるものの寝具としての性能が低下してしまい、睡眠にとってプラスにならないケースもあります。羽毛などは、2回はリフォームすることができる高品質のものをおすすめしています。

ドイツLORCH社羽毛のリフレッシュマシンを導入

2006年には中古ですが、ドイツLorch社の羽毛リフレッシュマシンを導入、店頭に置いて完全に羽毛を直洗いすることができるようになりました。これは店頭設置としては日本にも2件しかありません。さらに2008年には羽毛除塵機と新型充填機を導入し、羽毛ふとんの製造からリフォームまでも一貫して行うことができるようになりました。このことは、手軽に古い羽毛ふとんを再利用できるだけでなく、製造からリフォームに至るまでにかかる配送費、それによって排出されるCO2を削減できるというメリットもあります。

生分解する

天然素材であれば、生分解して土に還り、循環することができますが、ポリエステルなどの合成繊維は特殊なモノを除き焼却することがほとんどです。海洋性のマイクロプラスチックが問題になっておりますが、その発生を避けるためにも、できる限り天然素材であること、棄てる場合には、可能な限り素材ごとに分別できるような素材選びをしています。

マットレスは100%金属フリーに

近年大きく問題になっているのが、金属コイルを使ったマットレスの処分です。もともと分別しにくい上に、金属コイルが処分場の破砕機の故障につながりやすいということで、次第に処分が難しくなる方向に進んでいます。既にヨーロッパでは金属コイルを使ったマットレスを見ることはほとんどありません。再生可能なウレタンや、生分解するラテックスなどの素材が主流です。そこで、金属コイルを使ったマットレスの取り扱いを中止して、金属フリーのマットレスのみを販売しています。

エコテックス100規格、オーガニックコットンなどへの取り組みを加速

環境への負荷を下げるだけでなく、安全性ということも大きなテーマです。エコテックス100規格は繊維製品の安全性を保証する規格です。ヨーロッパでは当たり前になっていますが、日本ではまだこれから普及段階というところでしょうか。例えば、羽毛原料を提供いただいている河田フェザーさんは羽毛のエコテックス100規格認定を受けています。

また、農薬や枯れ葉剤を使わないオーガニックコットンなどへの取り組みも行っています。オーガニックコットンを使った毛布やタオル、そしてオリジナルのカバーなどを提供しています。グリーン購入大賞を受賞した池内タオル(現イケウチオーガニック)さんは、製品を全てオーガニックコットンにするだけでなく、工場の電力を風力発電のグリーン電力でまかなっていらっしゃいます。

地元の素材 濱縮緬・近江真綿・近江ちぢみを使った地産地消

環境への負荷は、同時に地球温暖化問題となりCO2削減が課題となっています。ヨーロッパの寝具は環境負荷が小さいのですが、輸入するまでのカーボンフットプリントを考えると、全てヨーロッパというわけにもいきません。

幸い地元滋賀には濱ちりめんや近江真綿、近江ちぢみに代表される麻など、全国に発信できる素晴らしい素材がありました。そこで、それらの素材を使ったオリジナル寝具を始めています。地場素材の地産地消という取り組みと、地場産業に新しい価値を付加していこうという取組です。

長浜産・滋賀県産のヒノキを使ったオリジナルベッド

地元産のヒノキを使ったオリジナルベッドを販売しています。地元の木を使っているので森林管理にも一役かっていますし、すべて地元で加工した究極の地産地消製品です。

サイズなどもオーダーで承っています。

睡眠を向上させることはエコ

日大の内山教授によると、睡眠障害による社会損失は年間3兆5000億円にのぼるそうです。ということは、睡眠の質をあげることによって、事故が減ったり、能率が上がったりしてCO2の削減にもつながります。

ふだん着のグリーン購入へ

このような取組の結果、現在では店頭で販売している寝具のほとんどが、グリーン購入基準を満たしたものとなっています。改めて、環境に優しいと考えなくても、自然にそうなるようなしくみになっています。

滋賀グリーン活動ネットワーク理事・幹事

滋賀グリーン活動ネットワークは、日本国内で最も最初に生れました。
グリーン購入の推進によって、環境循環型社会の創出を目指しています。

眠りのプロショップSawadaは2000年より会員、2008年より幹事を行っており、環境関係のシンポジウムのパネラーや講演会の講師なども行っています。
2013年より一般社団法人化により沢田商店は理事を担当しています。

太陽光発電でCO2排出ゼロへ

2018年本店・羽毛工房ダウンラボに43KWの太陽光発電設備、および5kWのバッテリーを導入しました。CO2の削減へとカーボンニュートラルへの取り組みを加速しています。

グリーンダウンプロジェクトへの参加・協力

羽毛の再利用(リユース)を推進する運動である「グリーンダウンプロジェクト」に参加しています。不要の羽毛布団はグリーンダウンプロジェクトによって、再生された羽毛はグリーンダウンとして、ダウンジャケット等に使用されます。

https://gdp.or.jp/

寝具のグリーン購入のためのガイド

これは眠りのプロショップSawadaが現在、独自に定めたものです。

1.長期使用に耐えられるかどうか?

寝具はリサイクルの技術が十分に確立されていないので、長く使って買い換えを少なくする(Reduce)を第一に考えます。長期間の使用に耐えうる良質の素材を選ぶことが重要ですが、長く使うためには日常のメンテナンスも大切です。

2.再利用可能かどうか?

再資源化(Recycle)ではなく、まず素材を再利用(Reuse)できるかどうかをチェックします。現状では、和とじ仕立てのもめん綿ふとんだと、側も中わたも再利用できるので最も評価が高くなります。羽毛ふとんも再利用可能です。ウレタン素材は再資源化が可能です。

3.分別可能かどうか?

将来の再資源化技術の確立を見越して、その時に素材の分別が容易かどうかをチェックします。多く出回っている木綿わたとポリエステル、羊毛とポリエステルなどの混綿は分別が非常に難しくなり、同一素材100%の方が分別が容易になります。

4.生分解するかどうか?

破棄する場合でも、天然素材100%であるなら最終的には土に還ります。

5.環境に負荷の少ない素材を使っているかどうか?

オーガニックコットン(無農薬有機栽培綿)や、製造過程でゴミを出さないリヨセル、グリーン証書電力を使った工場で製造されたタオル、エコテックス100規格に適合した素材などがあります。

6.できるだけ地元素材を使っているかどうか

地元素材をつかうことには、一つは輸送にかかるCO2を削減することができるというメリットと、地場産業の価値を見出すことで、活性化につながるからです。できるだけ国産素材にこだわるのも、同様の意味からです。

全ての基本:良質な天然素材を長く使う

これらのグリーン購入ガイドから、眠りのプロショップSawadaがおすすめするのは、良質の天然素材を長く使う、ということです。天然素材なら生分解可能ですし、良質の素材は良い環境で生まれたものです。また、快眠の条件である温度33℃湿度50%を快適に保つには自然素材が適していますし、良い素材はアレルギーの心配も少ないのです。ポリエステルやアクリルなどの合成繊維は最小限にして、お使いいただくことをおすすめします。

Run君と眠り博士Sawada氏のエコ談義

Run 「Sawadaさん、こんにちは~。」
Sawada 「こんにちは、今日はどうしたの」
Run 「今度引っ越すんですよ、それで、ふとんも新しくしようと思って」
Sawada 「Run君、今までどんなふとんを使っていたの?」
Run 「一人暮らしをはじめるときに、母が『だめになったらまた買いなおせばいいよね』とかいって、なんか適当なものを買ってくれたんですよ。どうも羊毛ふとんみたいなんだけど、すぐにへたっちゃった。まだ3年ぐらいしか使っていないのに・・・。Sawadaさん、羊毛ふとんって打直しとかできないの?ここに持ってきたんだけど」
Sawada 「どれどれ、う~ん、3年で使い捨てはもったいんだけどなぁ、でも・・・」
Run 「でも?」
Sawada 「今、巷にはこういうふとんが沢山出回っているんだけどね、残念ながら、打直しはできないんだ。もめんの綿なら打直しできるよ。」
Run 「最近はリサイクルとかよく言うじゃない、ふとんはだめなの?」
Sawada 「現在のところ、リフォームが可能なのはもめん綿と羽毛ふとんだけなんだね。リサイクルはまだ技術が確立されていないんだ。」
Run 「じゃあ、新しいの買うから、これ引き取って」
Sawada 「う~ん、しようがないね。でもね、本当は処分料がいるの。だから、今度買うのはちゃんと環境のこと考えてみてよ」
Run 「どうすればいいの?」
Sawada 「環境のことを考えて品物を買うことを『グリーン購入』というんだ。例えば、コピーの紙に再生紙を使ったり、省エネの電気器具を使ったり、CO2が少ないものとか、フロンを使っていないとかね。この考え方の基本には「4R」というものがあるんだ」
Run 「4R? 何のこと?」
Sawada 「Refuseは拒否という意味、すなわち、買わない、作らない、捨てないということ。それから Reduceは減量、できるだけ少量、最小限にするということ。次のRはReuse再利用ということ、そして最後がRecycleで再資源化ということなんだ。」
Run 「なんだ、ReuseとRecycleは違うんだ。」
Sawada 「そう、打直してまたふとんとして使うのが再利用。再資源化は原料のレベルの話といえるね。ただ、環境問題というと、すぐにReuseとかRecycleの話になるんだけど、本当に大切なのは、何度も買い換えないこと、要するに長く使うということなんだね」
Run 「じゃあ、ふとんを買わずにこのぺちゃんこのふとんを使えと・・・」
Sawada 「だから、3年ぐらいでだめになるような中途半端なものを買わずに、良いものを長く使って欲しいの。羽毛ふとんなんか、質のいいものの中身は50年ぐらい使えるんだよ」
Run 「ひえ~50年」
Sawada 「まあ、側はそこまで持たないから、10年ぐらいでリフォームをしていけばいいんだ。でも質のいいやつじゃないとだめだよ」
Run 「でも、あんまり長く使うとSawadaさん、商売上がったりじゃない?」
Sawada 「確かにそうなんだけど、いままでのような大量販売・大量破棄は、どう考えてもこれからの時代には考え直していかなければならないでしょ。そのうちに、どこを見渡してもゴミの山になっちゃうよ」」
Run 「理屈はわかるけど、先立つものがねぇ・・・」
Sawada 「もちろん、予算あっての買い物だからね。でもこれからは、これが粗大ゴミになるか、ReuseやRecycleができるかということを考えて欲しいんだよ。」
Run 「でも、どこを見たら判るの?そんな情報ないよ」
Sawada 「そうだね、基本的には天然素材100%のものを選ぶと良いと思うよ。天然素材なら最後は土に還るからね。でも、天然素材は良し悪しを見分けるのが非常に難しい。牛ミンチの偽装事件があったけど、特にふとんは中に入ってしまっているから、ごまかしがしやすいんだね。」
Run 「そうなんだ。だから安心できるお店を探せっていう訳なのか。ところで、最近はもめんわたの布団より羽毛布団が多いじゃない。羽毛布団は仕立て替えできるの?」
Sawada 「その質問待ってました。(店の奥へ行く・・・)これが、新しく導入したドイツ・ロルヒ社の羽毛リフレッシュマシーン。新しくといってもドイツの工場にあった再利用品だけどね。」
Run 「わっ!すごい機械!これで羽毛布団のリフォームができるんだ」
Sawada 「そう、羽毛布団から羽毛を取り出してきれいに洗い、ゴミ取りをすると新品のように生まれ変わるんだね。リフレッシュされた羽毛を新しい側に吹き込めば、新品同様に生まれ変わる。羽毛布団は普及率が100%近くなってしまったから、これからはリフォームすることが大切なんだね。そのためにも、リフォームに耐える良質の素材を選ぶことが大切なんだ。」
Run 「話は変わるけど、ベッドのマットレスも買い換えたいんだけど、グリーン購入できるのかな?」
Sawada 「金属スプリングを使ったマットレスはリサイクルがしにくいからねぇ。環境先進地のヨーロッパでは展示会に行ってもスプリングのマットレスは見ないものね。」
Run 「じゃあ、どんなマットレスがいいの?」
Sawada 「ラテックスといって天然ゴムを発泡させたものが一番かな?長持ちするし、紫外線に当てると分解を始めるので捨てるときは楽だし、天然素材のくせに抗菌性は抜群、なによりカラダを正しく体圧分散して支えてくれるので快眠に良いしね。グリーン購入の申し子みたいだな。2階にあるから試してごらん」
Run 「うわぁ、気持ち良い。グリーン購入と快眠って両立するんだね。」
Sawada 「もちろん。」

エコ談義番外編「打直しってエコ?」

Run 「ねぇ、打直しってエコだよね」
Sawada 「もちろん、そうだよ」
Run 「でもSawadaさん、あまりPRしていないよね。グリーン購入を訴えるなら、もっと打直しをPRするべきじゃないの?」
Sawada 「していないつもりはないんだけどなぁ。もともと私は製綿屋で、打直しを生業としてきたからね。ただ、現状では手放しでエコロジーだといえない部分があるんだ。」
Run 「それはなに?」
Sawada 「日大医学部の内山教授によると睡眠障害による損失、事故や能率低下などが一年間に3兆5千億円にのぼるそうだ。6兆円と云う人もいる。それぐらい、快眠できないことによる社会損失が大きいんだね」
Run 「それと、打直しがどう関係するの?」
Sawada 「打直しは環境のためには良いけれども、打直しした布団はどうしても性能が落ちてしまう。綿の汚れが取れないからね。快眠という視点、特に敷ふとんで正しい寝姿勢の保持と体圧分散を行おうとすると、打直しの布団では限界があるのも事実なんだ。布団を打直して座布団を作るのなら大賛成だけどね。」
Run 「ふむふむ」
Sawada 「睡眠の質を向上させることによって、事故が少なくなったり能率が上がったりすればエネルギー効率は上がって、環境への負荷が少なくなるよね。快眠を実現する環境を得ることは生活の質(Quality of Life)を向上させることだし、ある意味でそれはグリーン購入だといえるだろうね。ただ、そのための敷ふとんやマットレスの重要性に多くの人がまだ気付いていない。打直しをするときは、良い機会だから、そのことも考えて欲しいんだね。だから単純に『はい、打直し』といえない訳さ。」
Run 「なるほど、これは奥が深いや」