眠りのプロショップSawada(店主 沢田昌宏)はこの度、まったく新しいコンセプトに基づく店舗「夢病庵」をオープンした。
古来、夢は神の啓示(おつげ)などとされたりしてきた。「夢占い」という職業があったとすらされている。「毎晩、悪夢にさいなまれる」というのは小説などにしばしばみられる表現だが、潜在的な不安を表すのに使われる。
フロイトは「夢判断」で夢というのは睡眠の守護者で、睡眠の状態を守るのだとし、夢判断によって心理分析を行うことを提唱している。ところが「夢病」は本来睡眠の守護者であるべき「夢」が病み常態化することをいう。当然のことながら、いわゆる「悪夢」しかみない。パニック映画やゾンビ映画のモブキャラ状態となる。
一般的に夢は脳が情報を整理しているレム睡眠時に起こるとされている。「夢」が病むと、精神が非常に不安定になるだけでなく、脳の情報整理機能が狂い、記憶ができない、間違って記憶されるなど、顕在化しにくい問題を引き起こすことも判ってきた。在宅が増えたストレスが多い人に広まっており、現代社会が生んだ新しい病気であるともいえる。
夢病庵では夢病カウンセリングによって、人それぞれの精神状態に合わせた分析を行い、最適な睡眠メソッドと睡眠環境の提案を行う。できるだけ落ち着いた環境で行うため、日本人がほっとするような伝統的な町家で、一日2組だけに限定している。
場合によっては、奥にある蔵で宿泊してもらい、ミクロの決死隊よろしく、夢の中へ入って行って、病気となる因子を見つけ出して解決するという、非常に困難とドラマ性にあふれた新しい睡眠サービスを提供する。この1月に本格オープンしたが、なかなかの盛況であると聞いている。
サービスを受けた人の中には「前世の記憶がよみがえった」などといって、新しい人生にチャレンジする人もいるので、充実した人生を求めているあなたには、ぜひ「夢病庵」を訪れることをおすすめしたい。
「夢病庵」は予約して、合言葉を言わないと、表の戸が開かないのでご注意されたい。無理に戸を開けると、いきなり夢の世界に入ってしまうといわれている。要注意なお店である。
ネタ切れ寸前・・・
#エイプリルフール