カバーで寝心地は大きく変わる
カバーとシーツは身体と寝具のインターフェイス
身体に直接触れるカバーやシーツ、通常は柄の好きこのみやインテリア上のコーディネートで選ばれることが多いのですが、実際には寝具の使用感を大きく左右する重要な役割を持っています。吸湿発散性能から来る爽やかさや、接触温感や接触冷感など、特に感覚的に心地良さを伝える部分です。
寝具の良さを活かす生地素材を選ぶ
どんなに良い布団を選んだとしても、カバーやシーツがプアーでは、その良さを活かすことはできません。
カバー・シーツの素材別の特徴
一般的には掛布団カバーには、軽量で身体にフィット感の良い素材を、敷ふとんカバーやベッドシーツなどは、耐久性も考えて少ししっかり目の素材を選ぶことが大切です。
綿・コットン
一番ポピュラーに使われているのが綿100%です。しかし、綿素材はグレードがピンキリです。最高級といわれる海島綿を初めとする超長綿素材から、安い綿まで生地単価は10倍以上異なります。
綿の糸の太さは番手で表され、数字が多い方が細くて高級です。柔らかい上質の生地を得るには、選ばれた品種を丁寧に育てることで得られます。よく超長綿と云われますが、これも糸によっては20倍近い価格差があり、肌ざわりもしなやかさも全く異なっているのです。
麻-リネン・ラミー・ヘンプ
麻は最近とみに注目を集めている自然素材です。リネン(亜麻)、ラミー(苧麻)、ヘンプ(大麻)などの種類があり、植物学的には別の種類です。ただ、麻でひとくくりにされているので、品種ごとによって性格が異なりますが、吸湿発散性が良いのが共通点です。麻の番手は綿番手×2.8が相当します。
リネン(亜麻)
ヨーロッパ、特にフランス・ノルマンディー地方で多く栽培されるフラックスという草から得られます。麻の中では最もソフトでしなやかな肌ざわりです。アイリッシュリネン・フレンチリネン・ベルギーリネン・リトアニアリネン等いろいろな呼び名がありますが、原料の多くはフランス・ベルギー・オランダでフランスが80%あります。
ラミー(苧麻)
日本やアジアで古来から使われてきた素材です。リネンに比べると硬めの風合いでシャリ感があります。熱伝導性が高く、冷やっとした冷感に優れているため、高温多湿の日本の夏には適した素材です。麻の生地に皺を付けた生地は「ちぢみ」と呼ばれ、「近江ちぢみ」「小千谷ちぢみ」などが有名です。接触面積が少なくなるので、より涼しさが感じられる仕上げです。原料はほとんどが中国です。
ヘンプ(大麻)
ラミーと共に古来から使われてきましたが、麻薬が取れるため流通量はあまりありません。近年では環境に優しい植物として、麻薬成分が非常に少ない大麻草が中国東北部で多く作付けされるようになりました。ただ、細い糸を紡績するのは苦手で、実際にはリネンなどと混紡されることが多いようです。
シルク
シルク(絹)は最も肌に近いアミノ酸でできているために、肌への負荷が非常にすくない、アレルギーがある方には適した素材です。ただ、耐久性はあまりなく、高価なため多くは出回っていません。
ウール
ウールも肌に近いアミノ酸でできていて保温性に優れています。ただ、カバーやシーツ素材としてより、毛布として提供されることがほとんどです。
レーヨン・リヨセル
植物の繊維を溶かして射出することによって生まれる、天然由来の繊維で、特に最近ではリヨセルやモダールなどの繊維が普及してきました。肌ざわりがシルクなどに近い柔らかさがありますが、実際にはポリエステルと混紡されることが多い素材です。
ポリエステル
合成繊維でもっともポピュラーに使われる素材です。洗ったあとの乾燥が早いという特徴がありますが、これは吸湿性が無いという裏返しです。綿素材等と混紡されることも多く、洗っても縮みにくい安定性がありますが、吸湿性が無いためにカバー素材としてはあまり使われることがありません。
カバー・シーツ 生地の織り方による違い
ブロード
平織ともいわれ、もっともポピュラーなカバー素材に使われます。経糸と緯糸が交互に重なって織られるため、安定性にも優れています。
サテン
朱子織といわれ、光沢があるやわらかい仕上げになります。超長綿の高級品に使われ、細番手のサテンだとシルクのような手触りが得られます。柔らかい肌沿いをお好みの方に最適です。
ドビー・ジャガード
ストライプや地紋柄など、生地に柄が織り込まれたものをいいます。サテン織になっているものが多いのですが、柄が織り込まれている分、少し生地に固さがでます。ホテルなどでストライプの地紋織を見かけますが、ドビーサテンです。40番手だと、重く感じます。
ローン・ボイル
ローンは細番手の平織をいい、ボイルは同じように細番手で強く撚った糸で織ります。共に透けるような薄さに仕上がりますが、サラッとした風合いと軽さで、掛け布団カバーの素材としては適しています。敷のシーツには向きません。
ガーゼ・ダブルガーゼ・トリプルガーゼ
ガーゼも平織の一種です。甘撚の糸を低い密度で織って、晒したものです。40番手の糸を使うことが多く、昔は毛布カバーに多く使われてきました。ダブルガーゼやトリプルガーゼは、織構造が2重、もしくは3重になっているもので、その間に空気の層を作るために保温性が増します。冬向けのカバーに適しています。
ジャージー・ニット
ニット生地で作られた編み素材のカバーです。伸縮性があり、中のふとんや身体に良くフィットします。日本では厚手のニットが多いのですが、ドイツなどヨーロッパでは細番手のジャージーニットを使い高級品として使われています。羽毛布団がずれにくいことも特徴です。伸縮性があるのでベッドシーツにも使われます。
眠りのプロショップSawadaオリジナルカバー
身体に触れた時の感覚が重要であることから、眠りのプロショップSawadaはカバーの生地から独自に織って染めたオリジナルのカバーを提供しています。自社企画で製造販売することにより、良質素材でありながら低コスト化を進めています。また、生地段階から確保するために、どのようなサイズのカバーでも柔軟に対応してお作りいたします。
基本を押さえたスーパーソフトカラー
日清紡の形態安定加工スーパーソフト加工を施した上質の綿ブロード生地です。通常の綿ブロード生地に比べて非常に柔らかく、洗濯安定性にすぐれています。ベーシックなカバーとしておすすめしたい逸品です。シングル掛け布団カバー 6,600円
ストライプボイル
ボイルとは経緯糸に高級綿の細い強撚糸を使って織り上げた軽くて薄い織物です。これにドビー織でストライプ状の綾としぼを出しています。柔らかな肌触りで通気性も良く、乾きも早いので中の布団の良さを活かします。掛布団カバー向き。白のみ在庫限り。シングル13,200円
アイリッシュリネン100 ハードマンズ最高級100番手リネン
リネンのロールスロイスと呼ばれたハードマンズのアイリッシュリネン。ハードマンズ社の紡績技術による最高級リネン糸を使って丁寧に織り上げた生地をアイリッシュリネンと呼んでいます。100番手は最高級グレード。非常にやわらかく細く繊細な最高級のフラックス・スライバーから作られ、その肌ざわりの良さは一度使うと離せない心地よさです。このクラスの細番手だと夏だけでなく冬も快適にオールシーズン使えます。シングル掛け布団カバー55,000円
アイリッシュリネン80 ハードマンズ最高級80番手リネン
ハードマンズの80番手糸を使ったアイリッシュリネン。国内で織った眠りのプロショップSawadaオリジナル生地です。このクラスの細番手だと夏だけでなく冬も快適にオールシーズン使えます。シングル 掛け布団カバー35,200円
アイリッシュリネン60 ハードマンズ認定の60番手リネン
気持ちの良いリネンの掛カバーですが、一般に流通されている生地は40番手のものが多く、カバーにして使うと重いという欠点がありました。軽く作るためには60番手以上の軽い生地を使うのが良いのですが、かつて日本でも最高級とされる帝国繊維のCLUB HARDMANNのカバーはシングルで32,000円(税抜)と品質は良いものの価格もかなり高くなっていました。
そこで、眠りのプロショップSawadaではハードマンズ社の60番手生地をオリジナルで調達して価格を下げるようにしました。 シングル 掛け布団カバー 19,800円(税込)
アバンティ社のオーガニックコットン生地
オーガニックコットンは環境への負荷を最大限に減らして手間を掛けて作られます。決して安いものではありません。しかし、メーカーのオーガニックコットンの企画商品は価格が高い割には、風合いが今一つのものが多かったのです。
そこで、眠りのプロショップSawadaではアバンティ社から生地を購入し、提携工場で縫製するという方法で価格を抑えるというやり方で、オーガニックコットンでありながら、ソフトでやわらかな仕上りになっています。
さわやかな近江ちぢみの本麻(ラミー)カバー
オールシーズン使えるリネンに対し、日本古来からの麻(ラミー)はシャリ感があり、夏涼しく気持ち良い素材です。地元近江の近江ちぢみは独特のしぼがあり、よりさらっとした感触が得られるのです。80番手の軽量の近江ちぢみを使ったオリジナルカバーは、夏最も気持ちの良いカバーといえるでしょう。
80番手近江ちぢみ麻100% |