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ねむりの部屋 Vol.45 枕より敷寝具が大切なのだということ

あるライターさんから枕について記事を書きたいので、と取材があった。結局いろいろと説明をしていくと、タイトルは「ぐっすり眠るカギは枕よりも○○にあった!」になってしまった。○○はむろん敷寝具である。

身体の基本は背骨にある、ということはご理解いただけるだろう。背骨が正しい姿勢でないと、さまざまな身体のトラブルを引き起こしやすいということだ。睡眠にしてもしかり、大切なのは背骨が自然なS字カーブになる寝姿勢でストレスをかけない敷寝具を選ぶことである。その上で頸椎をどのように支えるか、なのだ。つまり枕は敷寝具の一部であって、枕だけで眠りのトラブルが根本的に解決できるなんてコトはありえない。

「多くの枕を換えてみたけど合わない」という方のカウンセリングをすると、敷寝具に問題がある方がほとんどであることに気付く。枕も重要なのだけれど、厳密に高さを測って作ったとしても、計測時と敷寝具の硬さが違えば、あるいは背骨の姿勢が変ってしまったら合わないは自明の理でもある。

あえて敷寝具と表現する理由は、単にマットレスを選べば良いというだけの問題ではないからだ。上に載せるベッドパッドや敷布団の素材や厚さ、シーツの種類、ウッドスプリングとの組合せによって、寝心地は異なってくる。ヒトは一人一人体格も体質も寝姿勢も異なるのだから、カウンセリングとフィッティングで、その人のベストを選ぶことが大切なのである。

ねむりはかせ       沢田昌宏

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