毎年恒例なのだが、フランクフルトとケルンの2つの展示会を訪れている。
日本と何が違うのか、一番大きな違いは自然素材の良さを活かしたものが多いということにつきる。典型な例を挙げると、日本の大手メーカーの羽毛布団の生地はほとんどに合成繊維が使われている。一方、ヨーロッパでは綿素材が圧倒的だ。羽毛の良さを最大に活かす高通気度で軽い生地を使った製品が多い。
綿素材に限らず、オーガニック素材は当たり前のように使われている。GOTSと呼ばれるオーガニック認証製品が毎年増えているのだ。安全な自然素材を使うことが、健康にも睡眠にも良いという考え方からのモノづくりがなされているのである。羽毛にしても、一羽当たりの飼育面積を多く取り、自然状態で育成させるという試みが増えている。
今年のケルンでは、そういったオーガニック素材中心の家具やベッドメーカーだけを集めて会場の外で展示会を行うという試みがなされていた。まだまだ不十分ではあるが、安直なウレタンを使った低級品とは一線を画したいという流れになっているのだろう。
本物とは何か?ただ単に質が良いだけでなく、安全で安心な、つまりストレスを与えない良質なものが、快適な睡眠をお届けすることになるのだろう。そのことは、私たちのお客さんのアンケートからもはっきりと認識できるのである。
ねむりはかせ 沢田昌宏