身体に負担をかけずに、気持ちよさを大切にする睡眠で健康寿命を延ばしましょう
シニア・高齢者の睡眠改善はマットレスにある
一口にシニアといっても、65~75歳ぐらいの元気なシニア層、75歳以上の後期高齢者とひとくくりするのも難しいですが、10~15年使用するマットレス選びは、健康寿命を延ばすために非常に重要な要素です。良質な睡眠を得ることによって、健康を維持し、認知症のリスクを下げることができます。
1:身体に負担(ストレス)をかけないこと
加齢とともに筋肉量が減るなど、身体が衰えることは避けようがありません。自然な姿勢が得られない、固くて身体の一部に圧力がかかりすぎるなど、身体にストレスがかかります。マットレスや敷寝具は長期間毎日使うものですから、自分にあったものを選ぶことが大切です。
2:気持ちよく快適な素材を選ぶこと
年を取ると夜中に目が覚めやすい、こんな話を聞くことも多いでしょう。加齢とともに睡眠は浅くなりがちなので、このような問題になります。生活習慣を見直して睡眠の質を上げることも大切ですし、使って気持ちが良く快適な素材を選ぶことが、睡眠の質を改善します。
質の良い自然素材は気持ちが良い素材
自然素材は、本来ヒトにとってもっともフレンドリーなもの。できるだけ上質な自然素材を使うことが毎日の眠りを豊かにします。少なくとも肌に接する部分は自然素材を選びましょう。
基本的にはベッドを選ぶこと
最大の理由は、床敷の敷布団ベースではマットレスの選択肢が少ないということにあります。敷布団を片付けようとすると、しっかりした重いマットレスを選ぶことができません。
しかし、質の良い長持ちするマットレスはどうしても重い傾向になります。ここでおすすめするマットレスは床敷が可能なものもありますが、ある程度の重量があるので基本的にはベッドベースです。
その他のメリットとしては、以下のようなものがあります。
- ベッドだと敷布団を上げ下ろしする必要がなくなり、ストレスが減る
- 床から浮かすことで、保温性が上がり、ホコリ等も少なくなる
- 起き上がりが楽なので腰に負担がかかりにくい
身体が元気なシニアの方にふさわしいマットレスは
ウッドスプリング+ラテックスマットレス
木と木綿とラテックス(天然ゴム)から生まれたウッドスプリングとラテックスマットレスの組合せがおすすめな理由は
1:ウッドスプリングは寝姿勢を調節することができる
Relax社のナチュールフレックスウッドスプリング、RELAX2000ウッドスプリングなど、高級ウッドスプリングは硬さを変えることで、仰向け寝・横向き寝にそれぞれ合わした寝姿勢を調節することができます。健康にとって大切なことは、背骨を正しい姿勢で保つことです。そのためにも、ウッドスプリングが適しています。
2:天然ラテックスマットレスは体圧の分散と反発のバランスに優れている
しばしば「高反発と低反発のどちらが良い」と聞かれますが、天然ゴムを原料に作られるラテックスマットレスはいわば「正反発」。体圧を均等に分散する一方で、適度な反発があり非常にバランスの取れたマットレスです。
店主おすすめマットレス4選
厚めのラテックスマットレスは避けよう
15cmを超える厚さのラテックスマットレスは非常に重く、マットレスのローテーションするにも一苦労です。シニア層には向かないでしょう。ウッドスプリングと組み合わせるラテックスマットレスだと、一般的に8~12cmぐらいなので、取扱いも容易です。
ちょっと身体が弱ってきたかな、と思ったらジェルトロンマットレスがベスト
日常の生活には不便がないけれども、少し身体の衰えを自覚する場合は、上記のウッドスプリングとラテックスマットレスに加えて、ジェルトロンマットレス・スーパーエクシードも検討ください。
最も体圧分散性に優れたジェルトロン
ミネラルオイルをベースに生まれた国産のジェルマットレスです。開発元は元々ウォーターベッドを扱っていて、ウォーターベッド並みの体圧分散性+抜群の通気性+取り扱いやすさをめざして作られました。特に二層構造になった2レイヤータイプは、最も体圧分散性に優れ、中はほぼ空気なので、寝返りと同時に空気が入れ替わる通気性の良さが大きな特徴です。
介護施設のマットレスや、車椅子にも用いられており、寝たきりになっても褥瘡(床ずれ)ができにくいマットレスです。つまり、身体への負担が非常に少ないということです。身体全体を均等に支えるので腰痛の方にも効果的な素材です。硬さを6段階から選べるので、身長・体重・体格に合わせて硬さを組み合わせすることができます。
ジェルトロンにもウッドスプリングがおすすめ。
通気性やダブルクッション効果を上げるためにも、シンプルなウッドスプリングベッドと組み合わせするのがいいでしょう。一番のおすすめは、耐久性の良いマルチポイントベッドで、センベラのウッドSプリングベッドもおすすめです。
電動リクライニングベッドにも最適
ジェルトロンは斜め方向やねじれに対しても対応できるという特徴があります。電動リクライニング式のベッドのマットレスとしては最適でしょう。
電動リクライニングベッドは使うべきかどうか
後期高齢者であれば要検討
パラマウントベッドなど、最近は電動リクライニングベッドも増えてきました。後期高齢者であれば、電動リクライニングベッドを検討いただいてもいいでしょう。要介護のリスクをかんがえるなら、体圧分散性の良いジェルトロンが最もおすすめです。
後から手すり等を取り付けることができるタイプもあるので、足腰に不安を抱えている方は要検討です。
しかし本来ベッドは寝るときだけに使うべき
一方、身体が元気な方にはおすすめしかねます。というのも、良い睡眠を取るには、寝室は睡眠するときだけ使うようにした方が良いからです。電動リクライニングベッドのCMでは読書したり、テレビをみたりできるのがPRされていますが、身体が元気であれば、睡眠を取るときにベッドに行くようにしましょう。
シニア・高齢者向けの掛け布団・毛布の選び方
軽い掛け布団と、フィット性の良い毛布を組み合わせるのが一番です。