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Q.某通販の羽毛布団とどこが違うのですか?

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あるお客様からご質問をいただきました

「貴社HPのアウトレット品のページに記載されている〔軽量の80バティスト 中国産側生地使用フランスピレネー産400dpのミュラー種ホワイトダック(BC80-V55-FPD90A-S)掛ふとん【普通厚】〕と某通販で販売している西川製のハンガリー産グース羽毛布団、スペックからすると商品自体は同水準かと素人的には見えますが、如何なんでしょうか?」

注:現在では当店では中国製の側生地は使っておりません。以前のお問合せからです。

某通販のスペックは(チラシから)

シングル 150×210cm 総重量1.68kg(羽毛1.0kg) 側地 ポリエステル85%綿15% 充填物 ハンガリーグースダウン90%フェザー10% 生産国 日本

ハンガリーグースダウンは400ダウンパワー以上

当社の羽毛布団ふとんのスペックは

シングル 150×210cm 総重量1.83kg(羽毛1.05kg) 側地 綿100%(80番手平織) 充填物 フランスピレネーホワイトダックダウン90%フェザー10% 生産国 日本

フランス・ピレネーホワイトダックダウンは400ダウンパワー以上

ダウンパワーは同じです

市場ではグースダウンの方が高価に取引されています。同じ400ダウンパワーなら、グースの方が良い・・・確かにそうですね。実際当店の410ダウンパワーのグースダウンと、このホワイトダックダウンを比べると、グースダウンの方がホコリが少なかったです。もっとも、同じ原料工場で比べた場合で、原料ルートで品質は大きく異なります。

一番違うのは側生地の差

通販のは、まずまちがいなく中国製の側生地です。当社のもBC80は中国製です。日本製K98は2,000円ほど高くなります。側地の産地では痛み分けですね。

羽毛の洗浄は当社のは国内洗浄で透視度1000mmあります。通販のは不明ですが、安い羽毛を手配しようと思うと中国洗浄である可能性が高いです。中国縫製の側生地に、中国洗浄の羽毛を日本で詰めて縫製したら、日本製の表記ができます。中国の洗浄が全て悪いわけではありません。真面目な業者もありますが、こと安いものを探すと、洗浄レベルも落ちるのは、ある意味当たり前のことといえます。

綿100%とポリエステル混では快適さが大きく違う

問題は側生地の素材です。当店のは綿100%ですが、某通販のはポリエステル85%綿15%。ここが一番大きな違いです。一般にポリエステル混生地は、生地そのものの吸湿性が悪いだけでなく、通気性が悪いものがほとんどです。ポリエステル混の側と比べると綿100%の側生地は2倍~3倍ぐらい良いのです。同じものではありませんが、当店にあるポリエステル80%綿20%の生地の通気度は0.7cc、80番手平織の通気度は2.1ccとほぼ3倍違います。

当然通気性の良い生地の方が、羽毛の良さを活かして快適に眠れます。

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ポリエステル混の側生地(680g)の方が、80番手平織BC80の側生地(780g)より軽いので、同じダウンパワーなら、軽い分嵩はでます。ですので、当店のは1050g充填して同じ嵩に仕上げています。総重量は通販の方が150g軽いです。

キルティングも4×5より変形5×5の方が保温力が高い

キルティングは当店のは変形5×5といって、身体があたる中央部に縫い目が来ない特殊な縫製にしていますが、通販を始め市場に出回っている羽毛布団は多くが4×5キルトです。サーモグラフを見ると良くわかりますが、熱は縫い目から放出されます。しかも縫い目のところは立体キルトになっているといっても、薄くなっていますから 変形5×5キルトと4×5キルトでは実際の保温力がかなり異なります。

変形5×5立体キルト

 

 

4×5立体キルト

羽毛布団選びは生地をしっかり確認しよう。
綿100%高通気度で軽量の生地が一番

確かに今回の通販の羽毛布団は、グースダウンで4万円を切った価格でしたから、安いのは安いです。

でも本当はあと数千円アップできたら綿100%の生地で作れるんですが、ポリエステル混の生地を使うデメリットはほとんど語られていないために、 コスト面からポリエステル混の側生地が使われます。良いグースダウンを使ったとしても、これでは羽毛布団そのものの良さをスポイルしてしまっています。業界ではこのようなポリエステル混の羽毛布団が大半になってしまっていて、本当に残念なことです。

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