自分に合うマットレスはどう選ぶ
全ての人に合うマットレスはありません
男性・女性、暑がり・寒がり、体重やBMIの違い、腰痛持ち・・・人はそれぞれ多様です。1つのマットレスで全ての人に合う、なんてことはあり得ません。靴のことを考えたら、良くわかりますよね。
数値計測しても、答えがみつかるわけではない
背骨や頸椎の形を計測したり、体圧分散計を使ったり 身体を計測して、それに合わせた寝具を作る・・・というのもあります。
枕は測ってオーダーメイドで作ることが一般的になった例ですが、それでもBMIや筋肉量、体質や寝姿勢などさまざまな要素を組合わせて選ぶことができるシステムはありません。
睡眠計が手頃に手に入るようになりました。マットレスに組み込んだ製品も発売されていますが、確かに睡眠の状態はわかります。それを、どのように解決すれば良いのかについての答えは用意されていないことがほとんどです。
マットレスは、
寝姿勢を正しく保ち、バランスの良い硬さの寝心地と、
快適な温湿度を保ち、長く使えるもの を選ぶこと
1 背骨を正しい姿勢で支えること これが最重要
寝姿勢は人によりさまざまです。仰向け寝中心、横向き寝中心、うつぶせ寝等々・・・。カウンセリングから得られる割合は仰向け寝45%、横向き寝40%、わからない5%というところでしょうか。
いずれにしても、背骨を正しくストレスのない姿勢で支えることが基本です。整体・ウォーキング等々でも背骨の姿勢が重要と言われます。1日8時間ただしく支えることが重要です。
仰向け寝では、立った姿勢の背骨のS字カーブを支えること



長く使用してへたったマットレスは、お尻の部分(上図のE)が落ち込んで「く」の字のような姿勢になり、腰痛の原因になったりします。立った状態での、自然なS字カーブを支えることがまず基本です。
上図のAとBは枕が支えますので、A~Cの自然なカーブが得られる枕選びが重要です。つまり、枕を選ぶのは敷寝具・マットレスに合わせることが最重要で、枕単体で解決するわけではありません。
横向き寝では、背骨が真っ直ぐに支えられていること

横向き寝は、仰向き寝に比べて難しくなります。肩が出っ張り、仰向けに比べて身体の凹凸がはっきりします。
C(肩)とE(骨盤)の出っ張りをうまく受けて、背骨が真っ直ぐになるようにしなければなりません。体格によっても変わってくるのです。
表面が硬かったり、薄い敷寝具・マットレスは特にC(肩)の部分に体圧がかかりすぎて、背骨も曲がるので横向き寝には向いていません。
通常は寝返りするので、仰向き寝・横向き寝の両方に対応が必要
実際には、ヒトは寝ている間に寝返りをします。「主に仰向き寝」であっても横向き寝するときもあり、その逆もありますので、敷寝具・マットレスを選ぶ場合にはその視点も欠かせません。
枕はマットレスを選んでから選ぶ
このように、マットレスによって寝姿勢が変わります。枕は敷寝具の一部という考え方なので、枕選びはマットレス選びの後です。
https://sleep-natura.jp/howto/howtopillow.html
2 体圧分散と寝返りのしやすい反発性のバランスをとること
かつては、お尻が落ち込まないような硬い布団が良いとされてきた

ヒトの身体の荷重は上図のようになります。身体の部分で33%+44%=77%です。敷寝具・マットレスはこの体重の8割近い荷重を受け止める必要があります。
かつては、臀部が落ち込まないように硬い布団が健康に良いといわれてきました。ところが、硬い敷寝具・マットレスでは、身体の出っぱった部分に負担がかかりすぎます。
実際、介護等で寝たきりになると、臀部の仙骨に床ずれ(褥瘡)ができやすいのです。
体圧分散をして、身体を均等に支える方がストレスが少ない

1990年頃から、体圧分散を考えた敷寝具・マットレスが出てきました。代表例はテンピュールのような低反発ウレタンです。均等にささえることで、寝ている間の身体へのストレスが軽減されます。
体圧分散と寝返りのしやすい反発性のバランスが重要となってきた
ところが体圧分散が行きすぎると、低反発ウレタンのように寝返りがしにくいという問題がでてきました。寝返りがしやすいということで出てきたのが高反発マットレスです。
どちらが良いというのではなく、体圧分散性と反発性の適度なバランスが必要なのです。
3 快適な寝床内温度33℃湿度50%を保てること
日本睡眠環境学会の研究によると、快適な敷寝具は温度33℃、湿度50%であると報告されています。身体からは毎晩200~400ccもの発汗が行なわれるので、保温がいいことはもちろんのこと、蒸れを少なくして、快適な睡眠環境を作ることが大切です。
特に重要なのは湿度で、湿度が少しでもあがると不快指数が増え、蒸れて睡眠が妨げられます。夏日本が暑くて寝苦しいのは、温度が高いのではなく、湿度が高いからです。 マットレスには吸湿発散性が良い素材が求められます。

低反発 VS 高反発のなかで、快適な寝床内温度や湿度を保つという、快適性にとって一番重要なことが見過ごされてきました。
特に最近は高気密・高断熱住宅が増えてきました。保温も重要ですが、湿度をすばやく逃がして、コントロールすることが快適睡眠大きな条件となってきたのです。
ところが、最近の寝具は汗を吸わないポリエステルなどの合成繊維が増えています。蒸れやすい寝具が増えているのです。
これを改善するには敷寝具・マットレスの身体に近い上部に、温湿度調整が得意な羊毛(ウール)などの素材を組み合わせることが必須なのです。
長期間性能を維持することができる=長持ちする
一般にウレタンなどのマットレスは5~7年、金属コイルのマットレスは10年を目安に交換するのがベストといわれています。 しかしながら、現実には15年ぐらい、あるいはさらに長く使用されているケースがほとんどです。マットレスは全体重を1日6~7時間支えるわけですから、当然性能が劣化します。
「へたる」というのが一般的な言い方でしょう。 品質の低いものだと数年でヘタリ始めます。いや、高品質のものでもヘタリは必ずでますし、当然のことながら体重50kgの方と体重80Kgの方では、重い方が早くヘタリます。
一気にへたるわけではありませんから、ヒトもヘタリに慣れてくることもありますが、そういう方でも、新しくマットレスをフィッティングすると「今までのと全然違う」というお言葉をいただきます。 長期間使うためには、次の3つがポイントです。
- ヘタリの少ない高品質の素材を使う
- 劣化した部分を交換することができる
- 硬さなどをあとから調節することができる
ヘタリの少ない高品質の素材を使う
マットレスに限らず、家でもクルマでも品質の高いものは、当然耐久性も上がります。もちろんシルクのように、快適さの代わりに耐久性に目をつぶる必要がある素材もありますが、羽毛も良い品質のものであれば、数回のリフォームに耐え、中には50年以上つかえるものもあります。
逆にコストをぎりぎりまで削減すると、耐久性までは考えられていないことが多いのです。 ラテックスフォームがウレタンよりも優れているのは、高反発と低反発の間のバランスが良いということもありますが、素材密度が高く、ヘタリが少ないことも大きな理由です。(とはいえ、低品質な原料と発泡技術で仕上がったラテックスはヘタリが早かったりします)
劣化した部分を交換することができる
高反発ウレタン、低反発ウレタンなどのウレタン素材やエアウィーブなどの中空構造素材は、金属コイルスプリングなどに比べると、どうしても劣化が早くなります。 例えば、ウレタンの1枚もののマットレスだと、一番荷重のかかる臀部がへたってしまうと、交換しか手がありません。

ところが、3分割の三つ折マットレスであれば、3つのパーツをローテーションすることにより、長く性能を維持することができます。 オリジナルの3レイヤーマットレスⅣやジェルトロンマットレスなどは、劣化した場合、そのパーツだけを取り替えることができます。
ラテックスをクッションに使ったウッドスプリングも、中のラテックスを新品に交換することで、元の寝心地に戻すことができるのです。
硬さなどをあとから調節することができる
「試した時は良かったんだけどなぁ」このような話は枚挙に暇がありません。特に、体圧分散を優先させたふんわり系マットレスに多いように思われます。

ウッドスプリングにはいろいろ種類がありますが、質の良いタイプは、身体のカーブに合わせて硬さを変更することができます。体重や体格が変わってしまっても、硬さを調節することで、ある程度の対応が可能となります。
やっかいなのは、昨今増えた複合素材のポケットコイルマットレスです。厚みが28~40Ccmぐらいもあり、凝った構造になっていますが、一部がへたってしまうと、一体型で中身の交換ができないために、対処が難しくなります。
https://sleep-natura.jp/howto/question-answer/qhowtouselogterm1.html
持続可能な製品サイクルが考えられているか
SDGsが拡がってきました。地球温暖化防止のためにカーボンニュートラルが国策として定められ、海洋性プラスティックゴミの低減が叫ばれています。 粗大ゴミの代表が寝具やマットレスといわれます。昨今の寝具は合成繊維やその複合素材を使ったものも多く、リユースやリサイクルを難しくしています。
- 長く使うことができる素材を選ぶ
- 分別可能でリユースやリサイクルを進めやすい素材を選ぶ
- 生分解性で最後には土に還ることができる素材を選ぶ
この視点から考えますと、低品質な金属コイルのマットレスが最も多くの問題を抱えています。棄てることも難しければ、再生はさらに難しいのです。
私たちが天然素材100%由来の、ウッドスプリングシステムをおすすめする理由
このような考え方から、私たちはウッドスプリングを使ったマットレスシステムをおすすめしています。

ウッドスプリングを使ったマットレスシステムは、必要な3つの機能を役割分担して、快眠を実現する
先に挙げた、マットレス4つの機能を、役割分担して支える構造になっています。
- 背骨を正しい自然な姿勢で支えること → ウッドスプリング
- 適度な体圧分散と寝返りのし易さを両立すること → ラテックスマットレス
- 温度33℃湿度50% 快適な寝床内温湿度を保つこと → 羊毛ベッドパッド・敷布団
- 使用感が快適である(=官能性評価が高い) → 羊毛ベッドパッド・敷布団
一体型にすると、部分的に問題が出た場合に全部を諦める必要がありますが、役割を分割することで、その部分のみの改善や交換などで済みます。
役割分担をすることで、1つのパーツに負担を与えず長く使うことができる
ヘタリは、主に変形が続くことで出やすくなります。体重を3つのパーツで分散して受けることで、それぞれのパーツの変形を少なくし、長く性能を維持することができます。
ウッドスプリングは硬さを調節して、背骨にストレスが少ない寝姿勢を保つことができる
ナチュールフレックスウッドスプリングやミルフィエレメントウッドスプリング、RELAX2000ウッドスプリングなど、現在扱っているウッドスプリングは基本的に硬さを調節することができます。 
このことにより、寝姿勢や体格に合わせて、背骨を自然な状態に調節することができます。太ったりなど体格が変わっても調整可能ですし、購入後、最初の約1ヶ月ほどは身体を慣らしていただきますが、その後には自分でも微調整が可能です。
おすすめするオーストリアRelax社ウッドスプリングのマットレス(画像をクリックすると専用サイトへ)

ラテックスマットレスは、体圧分散と寝返りしやすい硬さのバランスが優れている

高反発でも低反発でもない、正反発といわれる天然ラテックスフォームを使ったマットレスは環境への負荷が少ないことから、眠りのプロショップSawadaがおすすめするマットレスの素材です。
Relax社のウッドスプリングには、天然ラテックスフォームや馬毛などを使った天然素材のマットレスをお好みの硬さに合わせて用意しています。

ラテックスマットレスは、重量が異なっても中心線が同じになるという利点があります。腰砕けになりにくいのです。
キャメルや羊毛ベッドパッドは、吸湿発散性が優れているので、温度と湿度を最適に調節してくれる
マットレスの上には、快適な温度33℃湿度50%を実現するために、吸湿発散性の良いキャメルやウールなどの天然素材のベッドパッドを使うことを強くおすすめします。 特にドイツ・ビラベック社の羊毛ベッドパッドは、「ベッドパッドを換えただけで眠りが改善した」とお客様からお褒めをいただくほど、快適でおすすめです。
https://sleep-natura.jp/goodsinfo/wool/post-995.html
これらは全て天然素材100%由来なので、生分解する
例えばナチュールフレックスウッドスプリングとシルバーネスラテックスマットレス、ビラベック羊毛ベッドパッドの組合せの場合
- ナチュールフレックス 木材(ブナ)・綿(側生地)・ラテックス(クッション)
- シルバーネスマットレス ラテックス(中のフォーム) テンセル(側生地+中わた) 馬毛(馬毛入りの場合)
- ビラベック羊毛ベッドパッド 羊毛(中わた)・綿(ニット面)・リネン麻(麻面)
このようにほとんどの素材が天然由来です。(テンセルはユーカリの再生セルロース繊維) 金属やウレタン等の複合素材である一般的なマットレスに比べると、長く使えるだけでなく、分別も簡単で、廃棄時にも環境負荷が非常に少ないことがわかります。




