Q:近江ちぢみと高島ちぢみはどう違うのでしょうか?

201505

本麻近江ちぢみの敷パッド

昔から知られている「近江ちぢみ」に対して、昨今「高島ちぢみ」という製品を多く観るようになってきました。元々は近江ちぢみが本流なのですが、うっかりすると高島ちぢみの方が知られるようになって、知名度で逆転現象も起こっています。

「近江ちぢみ」も「高島ちぢみ」も滋賀県・近江産ですが、もう一つよく使われる「小千谷ちぢみ」は「近江ちぢみ」同様の麻織物で、新潟県・越後産です。

近江ちぢみの産地は湖東・主に麻素材が中心

古来から近江上布として知られている湖東地方の麻織物は、近江ちぢみという独特のしぼ加工をすることで知られています。もともと麻は吸湿性発散性に優れ、熱伝導率が高いために熱を素早く逃がす性質をもっています。それ故、湿気の高い日本の風土に合った織物として使われてきました。

皺をつける

近江ちぢみは小千谷ちぢみと同じで、麻織物あるいは綿麻織物に後加工でしぼを付ける技術です。

近江の麻3

糸に強い撚りをかけて織り、凹凸のある台の上で生地をほぐしながら撚りを戻し皺をつけていきます。現在はこのように手で行う場合と機械で行う場合と両方あります。この後のりを付けて仕上げ、独特のシャリ感のある風合いが得られます。

生地に凹凸のある皺を使うと、皮膚との接触面が少なくなり、汗の吸湿発散が良くなるために、気化熱を奪って涼感あふれる素材となります。

天人唐草(法要)

このように夏用の座布団生地として重宝されていましたが、今日、ほぐし織りによる近江ちぢみの座布団生地を作る工場が無くなってしまいました。最後の在庫をできるだけ押さえましたが、私どもでもあとわずかを残すのみです。

高島ちぢみの産地は湖西・高島 綿素材が中心

琵琶湖の反対側である湖西地方の高島には昔から楊柳と呼ばれる織物工業が盛んでした。楊柳はクレープとも呼ばれ、強い撚りをかけて織った布の撚りを戻してしぼを作ります。場合によりエンボスなどの加工を行うこともあります。伝統的には綿素材で作られていて、肌着やステテコなどに用いられてきました。

しかしながら、近江ちぢみの麻同容易、織物は輸入品が増え非常に厳しい状況にあります。この楊柳クレープを「高島ちぢみ」というブランドを作ることにより、活性化させようという試みがなされて、昨今目にすることが増えました。

高島ペズリB

麻を使う近江ちぢみと違い、綿織物のクレープは価格が安いために、お手頃な日本製生地として量販店などにも広く販売されるようになっています。

夏に使う本物、はやっぱり近江ちぢみ

どちらも地元の素材ですから、大切にしていきたいと思いますが、夏に使う本物素材ということであれば麻に軍配があがるでしょう。

ただ、麻の生地は高価で綿の2~5倍以上、ものによってはそれ以上するものもあります。それ故に、寝具業界でも麻はあまり使われてきませんでした。眠りのプロショップSawadaでは10年前から地元素材の麻に注目、地元で生地を調達し、地元の加工工場を行うことで、麻の地産地消に取り組んできました。

特に冒頭の近江ちぢみは麻綿を入れて敷パッドや枕パッドにしていますが、当店のオリジナル生地です。通常の皺よりのりを強くして硬く、強いシャリ感に仕上げています。中わたにも麻を通常の1.5倍入れ、さらに裏面も麻100%の平生地を使うという、産地直送ならではのゼイタクな仕上げにしています。通常はコストダウンの為に裏地には綿を使うことがほとんどですが、両面に麻を使うことで、より長く使っていただけるのです。

よろけ生地

快適な夏の眠りを-オリジナルの麻寝具

麻、本麻の寝具といえば高級品という時代がありました。確かに麻の生地は高いので、木綿の生地のような訳にはいきませんが、幸いにして、眠りのプロショップSawadaの地元・滋賀県は麻織物の産地。麻わたなどの加工もできます。

そこで、独自に工場から生地を調達、場合によってはオリジナル生地を企画して、これも地元の加工工場で仕上げたオリジナルの麻寝具を製造直売しています。

リネンの生地はハードマンズ社だけでなく、遠くリトアニアでもオリジナル生地を織ってもらい、縫製加工しています。

夏におすすめ 涼感あふれる麻寝具
本麻クール掛ふとん 涼感あふれる近江縮みの麻(ラミー)生地に、丸洗い可能な麻わたをキルティングした夏に最適なオリジナル掛ふとんです。 いままでの本麻掛ふとんは中わたが600~1200gあって、側生地を合わせると結構な重量でしたが...

麻のオリジナル寝具は、オンラインショップからもお求めいただけます