朝起きたら腰が痛い その原因は?
腰痛にはさまざまなパターンがあります。日常生活で、例えばぎっくり腰のようになって痛いという場合もありますが、意外に朝起きると痛いという方が少なくありません。これは、あきらかに寝具が身体に合っていないのだと思われます。
一番多いのは、腰が沈んで痛いケース
身体の寝姿勢は立った状態の背骨のS字カーブを保つことが必要です。(下図の○図) 寝ているときに、身体にかかる圧力のうちで最も大きいのがお尻の部分で、全体重の44%の重量がかかりますから、敷寝具でもっともへたりやすい場所です。マットレスなど長年使うとどうしてもへたってしまいます。
このように背骨が「く」の字になると、腰に負担がかかり腰痛の原因となります。 その為これまで敷寝具は硬いのが良いとされてきました。1980~1990年に固わたが非常に普及した背景にはこのような理由があります。
敷が硬すぎると、腰に隙間ができ負担がかかる
ところが硬い布団で寝ると、身体の出っ張った部分に負荷がかかり、背骨の腰の部分がアーチ状になって隙間ができて、腰が痛くなる原因となります。ヘルニアなど背骨にトラブルを抱えている場合、脊椎に斜めの力がかかりやすいので、硬い寝具だけでは解決しないことが多いのです。
敷寝具の体圧分散性を上げると、均等に力がかかるようになるため、このような現象は少なくなります。硬い、あるいは薄い敷布団に低反発マットレスを組み合わせると、身体が楽になるのはこのためです。ただ、このような方法は対症療法的です。
腰痛対策は一筋縄ではいかない
この2点だけ比べても、腰痛の様相は全く異なります。例えばヘルニア等でも、その状態によって異なります。「これを使えば腰痛万全」なんて寝具があるわけないのです。腰痛対策は一筋縄とはいきません。
腰痛対策の基本 自然な背骨のカーブ+ストレスをかけないこと
ヒトが自然な状態で立っているとき、横から見ると背骨はS字カーブを描き、前から見ると真っ直ぐです(が望ましい形です) 寝る場合も基本は同じです。仰向け寝時には背骨のS字カーブをキープすること、横向き寝時には横から見て背骨が真っ直ぐになっていることがポイントです。 寝ている間は寝返りがしやすい適度な硬さが必要で、背骨にストレスがかかりにくい状態にすることも大きなポイントとです。
本命の対策は、背骨のカーブをコントロールできる ウッドスプリングを使うこと
一番良いのは、一人一人の体格に合わせて背骨のカーブをコントロールできる寝具=ウッドスプリングを使うことです。人それぞれに異なる腰痛の状態に細かく対処することができます。 上に述べたように、腰痛対策に重要なことは、下図のCとDとEのポイントうまくささえて、背骨にストレスをかけないようにすることです。もちろん頸椎のAやBのポイントも枕によって、正しく支えられていることも大切です。
背骨のカーブを調整できるウッドスプリング
Relax社のナチュールフレックスに代表される、ハイグレードタイプのウッドスプリングは身体に合わせて、細かく背骨のカーブを調節することができます。(簡易タイプのウッドスプリングでは十分な調整ができません) スラット板の厚さや、サスペンションの巾を調節して寝姿勢を整えることができます。将来的に体格が変ったりしても、その都度調節ができるのが利点です。 また、専用下板を使うと、足や膝の部分を少しあげることができますので、日中の腰痛でお困りの方には、楽な寝姿勢をさらに細かくサポートできるのです。
好みの硬さのマットレスを組み合わせる
基本的にはウッドスプリングが寝姿勢を調節してくれるので、それに自分の好みのマットレスの表面の反発力のマットレスを選びます。 一般にはラテックス素材がベストですが、表面に馬毛を使ったものなど、多種揃えています。どれが合うかは、実際にはフィッティングによってお選びいただいています。
腰痛に評価が高いジェルトロンマットレス
ジェルトロンはミネラルオイルをジェルの格子体にしたものです。当初車いす向けに開発され、褥瘡防止マットレスとしても使われるなど、私が知る限り、最高レベルの高い体圧分散性を持った素材です。通気性が抜群なので、褥瘡防止には最適なわけです。 ジェルトロンの特徴はその体圧分散性能により、身体に無理な力がかからないことです。特にねじれに対しても強いのでて、腰痛にも高い評価をいただいています。「使用した次の日から腰痛から解放された」というお声をいただくぐらいです。
ポイントは6つの硬さがあって選べること、3つのパーツをそれぞれ独立して交換できるという特徴があります。
ベッドパッドの選び方がポイント
ジェルトロンのWEBサイトでは、ベッドパッドは最低限にとされています。その一方で、その状態だと寒いのでウレタン製の体動温度調節パッドがオプションになっています。 確かにジェルトロンの良さを活かすにはそうなのですが、実際には温湿度調節を適度に行うことは、睡眠の快適性のためには必要なことなので、当社ではビラベック社の羊毛ベッドパッドを使うことを推奨しています。
通常の敷寝具の選び方-適度な硬さと体圧分散
ウッドスプリングのように、腰のコントロールが細かくできればいいのですが、通常のマットレスなどの敷寝具を選ぶ場合には、適度な硬さと体圧分散のバランスを取る必要があります。
おすすめは3レイヤーマットレスⅣと羊毛敷布団の組合せ
実際には、相性を店頭で試すのが一番ですが、現状ではオリジナル3レイヤーマットレスⅣと羊毛敷布団の組合せに高い評価をいただいています。表面にラテックスフォームを使っているために、バランスの良い寝心地が得られます。
その他のマットレスを選ぶ際の注意点3つ
注意点1:へたりやすい素材は避ける
ポリエステルの固わた、エアウィーブなどポリエチレン系網状立方体、木綿わたなどは2~3年の使用でへたることが多いです。また、密度の低い安いウレタンを使ったマットレスなども耐久性に問題をかかえます。敷寝具はしょっちゅう買い替えるものではありませんので、耐久性も選択する大きなポイントとなります。 逆にウッドスプリングの組合せだと、ダブルクッションで支えることになり、マットレスへの負荷が低減して長持ちにつながります。また、後から硬さを調節することができるために、長期間使用するにはおすすめです。
注意点2:一枚物の敷やマットレスはできるだけ避ける
左側のマットレスは一枚物ですが、右側は三つ折りになっています。一枚物のマットレスはお尻の部分が一度へたってしまうと、買い替えるしかありません。ところが三つ折タイプは、中身が同じものであれば、中身をローテーションすることによってストレスのかかる中央部を順番に休ませながら使えますから、長く使えるのです。
注意点3:パーツ交換できるマットレスを選ぶ
へたった部分だけパーツ交換ができたり、硬さを選択できるようになっていると、身体に合わせやすく、長く使うことができます。 オリジナルの3レイヤーマットレスシリーズはパーツ単体での販売も行っていますので、へたった部分のユニットを交換することができます。
迷ったらメールでご相談、または 無料のWEB快眠カウンセリングを
メールinfo3@sleep-natura.jp にてご相談をお受けしております。 眠りのプロショップSawadaでは無料のWEB快眠カウンセリングのサービスを提供しています。寝具選びに迷ったら、まずはカウンセリングから