真綿(シルク)の特徴とは
真綿と木綿。江戸時代に木綿が広く栽培されるまで、繊維といえば絹か麻でした。繭を引き延ばして作られる真綿は日本中で作られてきましたが、かつては北近江のそこかしこで蚕のエサとなる桑が栽培され養蚕が盛んに行なわれてきたのです。木之本では琴や三味線の糸が、長浜では濱ちりめんが、そして米原では近江真綿が特産品として名声を博してきたのです。いわば、北近江は日本のシルクロードのようなものかもしれません。
肌沿いが良く、暖かい ホコリが少ない
真綿の特徴は、まずホコリが少ないことです。繭は一本の糸から生まれていて、綿切れがありません。従ってホコリが出にくいわたと言えます。また、天然の温度調節・湿度調節ができますので、快適な寝床内温湿度を保つには優れた素材です。また肌沿いが非常に優れているので、肩口が空いたりすることがありません。
嵩がでないので、掛布団にはなりにくい
角真綿を延ばしながら300~600回も重ねて作る近江真綿は、繊維間の摩擦が少ないために、あまり嵩が出る素材ではありません。これは2kg、3kgと中わたの量を増やしても、一人前の厚さになりにくいのです。快適な睡眠を考えた時に、真綿布団は肌掛けとして、肩口や身体に隙間を作らないように、軽量の羽毛布団と組み合わせて使うのがベストです。
浜ちりめんと近江真綿のコラボレーション「浜まゆ真綿ふとん」
地元素材である浜ちりめんと近江真綿を組み合わせて、絹100%で地元素材の布団ができないか?そんな思いから2010年に生まれたのが浜まゆ真綿ふとんⅠです。
浜まゆ真綿ふとんⅠ誕生
浜ちりめんは元々和装の最高級素材。ですので、通常の浜ちりめんの生地を使って真綿ふとんを作ると重くなってしまいます。そこで、なんとか軽い素材がないか、ということで東雲という128g/㎡の生地を見つけて、側に仕立て真綿ふとんを作りました。軽くふっくら仕上がるのと、一般に出回るシルクサテンの生地のようにカバーの中でふとんが滑って使いにくいということがないため、評判を得ました。
満を持して登場 浜まゆ真綿ふとんⅡ
ところが近年では身体へのストレスを減らすためにも、掛ふとんがますます軽量化してきました。当店でも15年前なら重量が136g/㎡もある60サテン生地が一般的でしたが、数年前にオリジナルで作った羽毛布団生地S9100は85g/㎡しかありません。60サテン生地に比べると東雲の生地も悪くはなかったのですが、昨今の軽い生地ではそうもいきません。
先輩との出会いから生まれた超軽量 浜ちりめん生地
たまたま母校の同窓会の会議でご一緒したのがクラブで一年先輩で、浜縮緬工業協同組合の理事長をなさっている吉田さん。吉正織物工業で浜ちりめんの製造をなさっています。
「布団用の浜ちりめんの生地を探しているんですけど、90g/㎡以下の生地ってありませんかね」という問いかけに「なんとか試してみよう」ということで生まれたのが85g/㎡の彩華ちりめん生地です。この軽さなら、当店オリジナルの羽毛布団に比べて十分に軽量です。
総重量2,000g
この生地を使い、1kg入りの真綿を入れた真綿ふとんの総重量は2,000g(ふきどめにガーゼを使っているため)。平均的な60サテンの羽毛布団の総重量が2,300gですから、それより軽量です。生地が軽いので、真綿ふとん自体もふっくらと仕上がります。
おすすめのカバーはシルク二重織ガーゼ
この真綿ふとんに合うカバーといえば、風合いのやわらかな海島綿や超長綿のサテンカバーも良いのですが、一押しはシルクの二重織ガーゼ。シルクの手触りと柔らかさと肌ざわりの良さが味わえる逸品です。
綿100%であれば、スイスのシュロスベルグやドイツのエレガンテなどの、スムースニットのカバーをおすすめします。身体への馴染みの良さが、真綿の特徴と相まって快適な寝心地が得られます。
直販価格は
シングル 150×210cm
国産手引き真綿 1kg入り 220,000円(10%税込)購入はこちら
国産手引き真綿 0.5kg入り 154,000円(10%税込)購入はこちら