フローリングに直にマットレスや敷布団を敷くときの注意事項を上げてみましょう
その1:カビが生えやすくなる。
防止の為、マットレスの下に吸湿層や空気層をつくる
一番高いリスクがフローリングに直接マットレスや敷布団を敷いたまま使うことです。毎日朝にマットレスを片付けている方はともかく、敷きっぱなしの方が少なくありません。この場合カビが生えるリスクが非常に高くなります。
床の温度が20℃を切ると結露が始まる
理想的な湿度コントロールが出来ている場合でも、床の温度が20℃を下回ると結露が始まります。冬であれば、20℃は確実に下回りますから、こうなると床面が濡れ、カビが極めて発生しやすくなります。中の素材が網状立方体は空気の循環がありますが、一般的なウレタンフォームの場合は床に密着するために、カビが生えやすいのです。
ラテックスフォームも抗菌性が高いため、フォーム自体にカビが生えることはまずありませんが、周りのカバーにカビが生えやすくなります。
カビ対策+保温性:マットレスの上に羊毛敷布団を組み合わせる
羊毛は吸湿発散性の良い素材です。マットレスに直接寝ると、汗はマットレスに吸収されるため、結露が増えます。上に羊毛敷布団を重ねて使うことで、吸湿発散されます。保温性を上げるだけでなく、カビ対策にも有効です。
カビ対策:吸湿パッドを使う
シリカゲル等を使ったの吸湿パッドをマットレスの下に敷くことで、ある程度リスクを抑えることができます。ただ、吸湿力は限界があるので、定期的に干す必要があります。これを怠って何日も敷きっぱなしにすると、吸湿パッドといえ、カビ発生に繋がります。
カビ対策:ハニカムシートなどで、マットレスを密着させない
ハニカムシートは中空構造になっていて、マットレスとフローリングの間に空気層を生み出します。それによって、適度に湿気を逃がす働きがあります。ハニカムシートと吸湿パッドを組み合わせると、さらに効果的です。
その2:冷えは下から。床に熱が逃げないように、2枚敷にして厚みをつくる
マットレスを下に、保温性のある羊毛敷布団を上に
敷布団の厚みが4cmぐらいとしましょう。敷布団の上は身体の熱で温められて、33℃ほどの温度になります。一方床が10℃とすると、わずか4cmの厚みで23℃もの温度差を保温・断熱するには無理があり、夏は床へと逃げて行きます。伝統的な日本家屋であれば、冬は床が5℃を切ることもめずらしくありません。熱はだだ逃げです。
敷布団+マットレスのように二重にしたり、10cm以上の厚さを確保してやれば、熱の逃げは減ります。冷えは下からくるのです。
凹凸のあるマットレスは熱が逃げやすい
プロファイルウレタンと呼ばれる凹凸のウレタンフォームを使ったマットレスがあります。MuatuやAirなどもごれに該当します。点で支えるために、寝姿勢の保持としては悪くないのですが、暖まった空気が逃げやすいので、シーツだけで使うばあいは保温性が得られにくいのです。
網状立方体のマットレスは保温が苦手
エァーウィーヴやブレスエアーなど、中が空気でできた網状立方体は通気性が非常に良いのでカビ対策には有効なのですが、背中で暖まった空気が逃げやすく、保温力が少ないのが欠点です。実際床に敷いている方からは寒いという声があります。
この場合も上に羊毛敷布団等を重ねて使うことで、保温性も確保で、同時に湿度の調節ができます。
すのこやウッドスプリングを床に敷くという方法もおすすめ
ウッドスプリングは寝姿勢や寝心地を改善するだけでなく、床に敷くことでカビのリスクや、保温性の弱点を解決することに繋がります。ウッドスプリングの板(スラット)の下は、そこそこ空間があるので、敷きっぱなしにしても比較的安全に使えます。