仰向け寝、横向き寝、うつぶせ寝・・・どの眠り方がいいのか?
「睡眠に関係する調査(楽天InInsight)」 この中で寝姿勢に対しては 仰向き寝が45.5% 横向き寝が48.8%(右を下29.7%+左を下19.1%)うつぶせ寝が5.7%という調査結果です。
男女比率だと 仰向け寝率は男性が54.1% 女性が36.8%と男性の方が仰向け寝率が高いことがわかります。
そのため、仰向け寝で眠れない、仰向け寝で寝るにはどうしたら良い?と考える方がいらっしゃいます。 そもそもどの眠り方がいいのでしょうか?
必ずしも仰向け寝でないといけない理由はない
眠りに対してストレスが少ないのであれば、寝姿勢にこだわる必要はありません。かつての日本は仰向き寝率がもっと高かったのです。それは、薄い敷布団だと横向き寝ではストレスが多いということが関係したのかもしれません。
ヨーロッパは横向き寝が多い
ヨーロッパの展示会へ行くと、マットレスの説明において、横向き寝で説明しているのが非常に多いことに気がつきます。仰向け寝は珍しいぐらいです。その為、ウッドスプリングを中心とするマットレスシステムも、主に横向き寝に対応しています。
仰向き寝で寝られない・眠れない人の問題点
朝起き上がると腰が痛くなる-寝姿勢が崩れている
よくある話ですが、マットレスや敷寝具のお尻の部分がへたってきて、身体がくの字型になって、正しい寝姿勢が得られない場合、腰痛で仰向き寝がしにくくなります。
朝起き上がると腰が痛くなる-敷寝具が硬すぎる
敷寝具が硬すぎたり、薄くて十分な上下ストロークが得られない場合は、背骨の腰の部分に隙間ができ、背骨がアーチ状になって無理な力がかかります。朝起きたときに腰が痛くなる原因の1つです。
仰向け寝では、いびきや睡眠時無呼吸症候群になりやすい
横向き寝をするべし
仰向け寝では舌が落ち込んで気道を塞いでしまい、睡眠時無呼吸症候群を起こしやすくなります。睡眠時無呼吸症候群は睡眠の状態が悪く、血管系の疾患を起こしやすくなるといわれています。口呼吸になりやすいので、喉が渇き、風邪を引きやすくなります。
軽度の睡眠時無呼吸症候群には横向き寝が有効です。
仰向け寝には正しい寝姿勢と、適度な体圧分散で、身体に負担を与えない使う人に合わせた敷寝具が必要
仰向き寝と横向き寝を比べた場合、仰向き寝の方が身体全体で体重を支える形になるので、本当は仰向き寝の方がいいのです。横向き寝は、身体の凹凸が大きく、一ヶ所に荷重がかかりやすいので、血行を阻害しやすいのです。
仰向き寝するには上記のように、腰痛を引き起こさないように、正しい寝姿勢と、適度な体圧分散、寝返りしやすい適度な反発力、湿気を逃がして蒸れを抑えるなどの機能を持ったマットレス・敷寝具が求められます。
そもそも、横向き寝に合わせたマットレスが少ない
日本においても横向き寝が増えてきました。また、睡眠時無呼吸症候群には横向き寝が良いとされています。しかしながら、もはや多数派になってきたのにもかかわらず、横向き寝を十分に考えたマットレスや敷寝具がまだまだ少ないのは事実です。横向き寝をしている、上の図で判るように、肩の出っ張り部分を受け止めて、背骨が真っ直ぐになるようにするためには、マットレスの厚みが必要です。
マットレスや敷寝具が硬いと、肩Cの部分に荷重がかかりすぎ、血行を妨げます。横向き寝の方で、腕が痺れたりする方が多いのはこれが原因といえましょう。
このようなことから、8~10cmぐらいの厚みのマットレスでは、横向き寝に対応するには不十分といえます。かつて、薄くなってしまった「せんべい布団」が身体に良いといわれましたが、薄い布団で横向き寝をすると、肩やその周りの筋肉に負担が大きくなり、背骨自体も曲がってしまいます。
横向き寝で正しい寝姿勢を取るためにはウッドスプリングが有効
ウッドスプリングは身体の部位ごとに硬さを変えることができるため、横向き寝には最適なパーツといえましょう。ラテックスマットレスと組み合わせることで、適度な体圧分散を実現します。
ウッドスプリングの厚みが8~9cmぐらい、マットレスの厚みも8~13cmぐらいであれば、両方合わせて20cmぐらいになります。これならば、横向き寝に十分対応できるといえましょう。
横向き寝はジェルトロンのような、出っ張った部分を無理なく受け止めるマットレスも有効
ジェルトロンマットレスは上図のように、出っ張った部分を局部的に沈んで亜強くを分散させるために、肩に無理な力がかかりにくいマットレスです。体圧分散性も優れているために、横向き寝が楽で、実は仰向き寝でも腰痛が楽になるという声を多くいただいています。
低反発ウレタンのマットレスにも、同じように体圧分散に優れた性質がありますが、荷重が重いと沈み込みが大きくなりすぎます。寝返りが打ちにくいので、避けた方が良い素材でしょう。