眠りのコラム– category –
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ねむりの部屋 Vol.28 合格をめざす受験生の眠りとは
いよいよ10月。受験生にとっては正念場を迎える季節となる。「寝る間を惜しんで受験勉強をする」というのは切羽詰まるとよくある話で、思わず昔を思い出してしまうのだが、本当に効率的な勉強なのか睡眠生理の面から考えてみたい。 まず、記憶の定... -
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ねむりの部屋 Vol.27 あなたに合う枕はどこにある?
快適な眠りと寝具の話になると、一番出てくるのが枕の話である。今でも、「快眠できる枕ありませんか?」と頻繁にお問い合わせをいただくが、正解は「枕だけでは快眠できません」である。結論から申し上げると「枕は敷寝具の一部だから、敷寝具のほうが重... -
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ねむりの部屋 Vol.26 布団をお天道様に干そう
どうもおかしい。テレビのCMにある「干すよりきれい除菌スプレー」とか「ダニを死滅させるらしい布団専用掃除機」とかの話である。布団を干す最大の理由は「乾かす」である。殺菌ではないし、ダニを死滅させる目的でもない。一晩で毎晩200㏄、いや夏ならそ... -
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ねむりの部屋 Vol.25 快眠の条件-温度33℃湿度50%
私は日本睡眠学環境学会の学会員でもあるのだが、この学会は睡眠に最適な環境をどのように生み出すのかについての研究者が集っている。ずいぶんと前のことだが、この学会で発表されたのが最適な睡眠環境は温度33℃湿度50%ということである。 このこ... -
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ねむりの部屋 Vol.24 布団の手入れをするということ
半世紀も前なら、綿を打直しして布団を仕立て替えるということは夏の風物詩ともいえることだった。木綿のわたは年数が経つと嵩が減り硬くなる。その繊維をもう一度揃え直して嵩をだすことを打直しという。 今日でも、打直しをされる方は多い。根強... -
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ねむりの部屋 Vol.23 近江ちぢみのお話
前回のアイリッシュリネンに対し、今回は近江ちぢみを語りたい。 上布とは麻の細い糸を緻密に織った織物をいう。近江上布とは元々が高宮あたりで織られたものを云うそうだが、その後愛知川~能登川の湖東地方で麻織物が盛んになって織られたものをさす。リ... -
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ねむりの部屋 Vol.22 アイリッシュリネンのお話
春から初夏へ向けて、特にリネンの素材が気持ちの良い季節となる。リネンとは亜麻、主にヨーロッパで産出される麻で、日本の伝統的な苧麻(ラミー)に比べると同じ麻でも風合いがソフトでやさしい。 リネンにもいろいろグレードがあるのだが、最高... -
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ねむりの部屋 Vol.21 新しいオリジナルのマットレスと枕
私の店では「快眠フィッティング」といって、カウンセリングをした後に、店頭で実際にお試しいただいて自分にピッタリな寝具を選んでいただくというスタイルを取っている。理論的にこれが合う寝具だとしても、実際に相性が悪いと良い睡眠は得られない。理... -
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ねむりの部屋 Vol.20 ハンガリーの大地から
ハンガリーというと何をイメージされるだろうか?あまりピンとこないかもしれない。 モンゴルの騎馬民族を遠いルーツに持つマジャール人のこの国は、布団屋にとっては羽毛の有名な産地ではあるが、そのハンガリーを十数年ぶりに訪れることになった。  ... -
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ねむりの部屋 Vol.19 初夢や「快眠保証」を極めたい
謹賀新年 本当に良い眠りをした時は夢はほとんど覚えていないのだから、初夢の題で「快眠」もないのだが、夢は追いつづけるものという言葉もあるので、お許しをいただきたい。 ヒトはレム睡眠時には脳が情報を整理して記憶を司るという。この時に... -
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ねむりの部屋 Vol.18 毛布って上からかけるものなんですか?
先日あるテレビ番組で、毛布は布団の上から掛けるものだと紹介されていたが、ねむりはかせとしてはちょっと承服しかねる内容である。 かつて木綿わたの布団が一般的であった頃、保温性を高めるために二枚合わせのアクリル毛布が多く使われていた。... -
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ねむりの部屋 Vol.17 地産地消の眠り-北近江のシルクロードから
まだ木綿の栽培が一般的でなかった昔、生地に使われる素材は絹か麻であった。明治時代に入って絹は日本の重要な輸出商品として殖産興業の掛け声で多く製造されるようになる。先日世界文化遺産の認定を受けた富岡製糸場はその代表ともいえるだろう。 ...