ねむりの部屋 Vol.30 理想の羽毛布団は生地に答えがある

201512

先日テレビ通販を見ていたら、有名メーカーの羽毛布団が出ていた。説明していたそこの社員さんが、羽毛の嵩が10%しか違わないのに倍以上違うかのように見せている。一流メーカー自身が酷い情報操作をしていたので、怒り心頭でブログに書き連ねたのだが、落ち着いてみると実は情けい話である。自分自身で羽毛布団を三千枚以上手作りしてきたので余計に思うのだが、プロの矜持はどこへ行ってしまったのだろうか。

そんなこともあり、理想の羽毛布団とはどういうものなのか、を改めて考えてみた。この命題を突き詰めると①羽毛の質と②側生地と仕立て方法の2つの問題にぶち当たる。実は羽毛布団の使い心地は80%側生地と仕立て(羽毛の量も含む)で決まることはご存じだろうか?例えば最高級のアイスランド・アイダーダウンを使ったとしても、側生地がビニールみたいな側生地では、羽毛自身が呼吸できないので、羽毛の良さが活かせない。実は一番重要なのは生地の通気性と重量なのである。

結論から言えば、軽くて通気性の良い生地が望ましい。突き詰めると綿100%の平織となる。実は羽毛布団の本場ドイツではほとんどがそうなっている。日本で多いポリエステル混の生地は、ドイツでは一番安い品であってもほとんど使われることはない。ポリエステルが混ざると通気性がどうしても悪くなる。特に湿度の高い日本では、蒸れて不快感が増すのであまりおすすめできない。

そして、通気性の良い生地には、ホコリの少ない、特に手選別でより分けられた羽毛が必要となる。なぜかというと・・・残念ながら紙面が尽きてしまった。続きはブログをご覧いただければと思う。羽毛布団に限らないが、良質の天然素材を使って真面目に丁寧に作る、というのが使って気持ちの良い快適な布団を得ることになるのである。

ねむりはかせ       沢田昌宏

ねむりはかせの紹介

この記事は店主である「ねむりはかせ」が執筆しました。

快眠寝具の探求者。快適な睡眠を実現するための寝具を研究し実践をつづける通称「ねむりはかせ」で眠りのプロショップSawada店主。133年続く老舗寝具店の4代目。上級健康睡眠指導士等、睡眠の専門家でもあると同時に、寝具への深い造詣を持ち、独自の寝具づくりに取り組んでいる。

眠りのプロショップSawada(株式会社沢田商店)
本店・羽毛工房ダウンラボ
〒526-0052 滋賀県長浜市神前町9-11  TEL.0749-62-0057 10:00~18:30 火曜日定休
お問合せ・ご質問は info3@sleep-natura.jp まで

予約制の快眠カウンセリング寝具専門店「夢匠庵」はこちら

 

シェアする

フォローする

トップへ戻る