グルーダウンの問題について(from IDFL)

グルーダウン=不適切な方法で人為的に増量された羽毛

低価格羽毛布団に使われているグルーダウンの存在が問題になっています。一番下のコラムに国際羽毛検査機関IDFLから送られてきたメールの内容を添付しました。

というのも、国際的な需要の高まりにより羽毛原料は価格がずっと上がっています。特にこの数年、低価格ランクに使われるダックダウンの値上がりはすざましいもので、私なんかは「こんな価格だと安売りなんか到底きないはず」と思ってましたが、実際には結構低価格で、その割にはスペックの良い羽毛布団が出回っています。

グルーダウンというのは、わかりやすくいえば、ダウンのファイバーやゴミなどに接着剤をコーティングしてダウンにまぶし、増量させる方法です。洗いなどで接着剤が取れるとゴミが大量に出ますし、接着剤そのものが身体によくないのではないかといわれています。

良いダウンを得るには、採取された羽毛に付いている汚れやゴミなどを洗浄や除塵によって取り除き、何回も分別を行って良いダウンを得るわけですが、本来ゴミとして取り除くべきものを付着させて生まれたグルーダウンは、元々きれいに洗われているはずがありません。

かつては中国で石灰をまぶして羽毛を増量するという手順があったそうです。中国の原料を日本でもう一度洗うと15~20%減るということを聞きました。今から25年ぐらい前の話です。それと同じようなことが行われています。本来なら捨てる羽毛のゴミを付着させるので、成分的には羽毛です。ダウンクラスタにくっついているので、ダウンにカウントされます。

対策 真面目な業者を選ぶ 安物は疑ってかかる

私の店が他店と違うのは、生地・原料を仕入れて自店で製造販売を行っているということです。この数年のダウンの高騰は非常に頭が痛く、この春先の値上げ時には、やむなく1年分の原料を買い込まなければならない状態でした。

それでも一番安いリフォームに使う足し羽毛のグレードを390dp→350dpに下げざるを得ませんでした。(下げるといってもエクセルゴールドラベルの範囲内です)

グルーダウンとは別に中古羽毛の混入もかなりあるという原料屋さんの情報もあります。

安物買いの銭失い-せめて健康への被害はないようにしたいものです。

国際的な羽毛検査機関IDFLからのメッセージ

IDFLのメールを日本語訳されたものです。

グルーダウン

近年、グルーダウンは羽毛製品において深刻な問題となっている。羽毛アウトウエアおよび寝具製品の需要の高まりに応じて、羽毛価格の高騰と供給を高める為にグルーダウン等の問題が発生している。

グルーダウンとは

天然羽毛は、低重量で、柔らかく、保温性に優れ、高いロフト性を持つ、寝具およびアウトウエアに適した原料です。羽毛製品でダウンクラスター値が高い程インシュレーション値が高くなる。
グルーダウンは、ファイバー、ダストやその他の残留物に接着処理を施しダウンクラスターに結合させる技術です。接着剤やファイバーがダウンクラスターの重量を増やし、その結果、人工的にダウンクラスター率が増加され、バルク原料価格を引き上げている。

グルーダウンの問題点

  1. 加工処理の使用がバイヤーに開示されていない場合、多くのバイヤーより、人工的に原料品質のねつ造を施した不正行為とみなされる。
  2. 接着処理効果が破壊し、散逸すると、様々なファイバー及び残留物がダウンクラスターから分離し、ダウンクラスターの重量が減少し、製品から出るダストや残留及びファイバーが増加する。
  3. ファイバーやダストが放出されると、インシュレーション値も減少し、吹き出し問題が増加し、ダウト、残留物及び化学物質による健康上の問題が増加する原因となる。ダウンクラスター率が減少すると、製品組成表示誤りとなりうる。

グルーダウンの識別

従来、グルーダウンの識別が難しく、殆どの場合、遅すぎる段階で認識されていた。例えば、多くの小売業者や消費者がグルーダウンに起因する(ダストや過剰な吹出し等)様々な問題に気付くのは、製品の出荷または購入の数か月後、加工処理効果が薄れる時である。

今日では、新たな検査方法により、製品の製造縫製や小売り業者への出荷前に、グルーダウンの識別が可能である。

グルーダウンによる消費者の満足度への影響

加工処理が破壊されると、消費者は、かさ高の減少、ダストや臭気問題による製品性能の低下を実感する。消費者は、この場合、羽毛製品全体に対する不満を抱き、羽毛業界への大きな打撃となりうる。