Q:羽毛布団のリフォーム(打直し)と新品へ買い替え、どちらがいいんでしょう?

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羽毛布団のリフォーム(打直し、仕立て直し)とは

10年以上使った羽毛布団を解体し、羽毛を洗浄・除塵してきれいにして、不足分を足し羽毛したものを、新しい羽毛布団側に入れて、新品のように甦らすことです。

羽毛布団のリフォーム(打直し、仕立て直し)にはいろいろな方法がありますが、10年に一度ちゃんとした方法できれいに行うのなら「プレミアムダウンウォッシュ」という方法が望ましいのです。(詳しくは下記のリンクへ)

世界最高水準で行う羽毛布団のリフォーム(仕立直し・打直し)。ドイツLorch社の羽毛リフレッシュマシンを使い、お客様の目の前でプレミアムダウンウォッシュの羽毛直洗いと1.5倍近い時間をかけて加工をします。体質に合わせて最適なキルティングと充填量をカウンセリングで睡眠を改善します。滋賀県、長浜市、彦根市、米原市

さてプレミアムダウンウォッシュでリフォームをすると、私どもで綿100%超長綿40/50ツイル生地で30,000円円程度、超軽量な超長綿80バティストで40,000円程度になります。新しい生地+羽毛直洗浄+5段階除塵+足し羽毛のパック価格です。

市場には、安い中国製ポリエステル混生地を使い、洗浄行程を省略して安く仕上げるリフォームもあります。テレビ通販などでも多いですね。

新しく買った方が安いんじゃない?

お問い合わせで多いのが、「新品を買った方が良いんじゃない?」というお声です。確かに量販店等で20,000~40,000円で新品羽毛が買えますから、そう思われても不思議ではありません。本当のところはどうでしょうか?

買い換えかリフォーム(打直し)かは、中の羽毛を診断してから決めるのが一番

実は中身を診断してから決めた方が良いのです。また、使用する生地も現在の生地と比較して決める必要があります。これを間違えると、大枚はたいてリフォームしても寝心地が低下するという危険性があります。

良質の羽毛 程度の悪い羽毛

例えば上の画像で左側はダウンボールも大きく、ダウンの中央密集度があり良質な羽毛です。一方右側はスモールフェザーが多いために、眠りのプロショップSawadaのリフォームでは選別工程で取り除かれるために、羽毛の量が大きく減ってしまい、リフォームには適しません。

グースダウン表示でふっくらしていたら迷わずリフォーム

羽毛布団にはサイズや羽毛の種類が記入された品質表示があります。ここに「ホワイトグース」という表示があり、10年以上でもふっくらしていたら、確実にリフォームを行った方がいいでしょう。また、生地が非常に軽い場合やソフトな場合も、グースダウンである可能性が高くリフォームがおすすめです。

というのも近年(この10年)グースダウンは非常に高騰しました。真っ当なグースダウンを入れて作ると最低8~10万円すると考えていいでしょう。(安いグースはダックの混入が多いです)これならば、低品質の新品ダックダウン羽毛布団を購入するより、リフォームした方が格段に快適です。

逆に側生地がゴワゴワでグース表示がない場合は、買い換えた方が良い場合もあります。

どんな羽毛ふとんでも一度はリフォームできる

大切なことは、どんな羽毛布団でも一回は必ずリフォームできるということです。1990年以前の羽毛布団だと羽毛の規格が古く、リフォームに適さない場合がありますが(上記の右側画像)、一般に流通している羽毛布団であれば1回のリフォームはできるとお考えください。

そして上記左側画像のように、ダウンボールがしっかりしている羽毛なら何回ものリフォームに耐えます。私の店では新品の羽毛布団に使う原料は400dp以上、つまり最低2回はリフォーム可能な羽毛を入れています。これなら30年以上使うことができます。

ライフサイクルを考えて決める

人生の中で羽毛布団を買い換えたり、リフォームしたりすることは何度もありません。大切なことは、自分のライフサイクルに合せて買い換えるということだと思います。

40歳~50歳ならリフォームをおすすめ

ライフサイクルから考えて、次の買い換えサイクルは60歳ぐらいにするのがベストです。元の羽毛布団がしっかりしたものであれば、40~50歳ぐらいはリフォームして、次のステップで買い換えを検討しましょう。

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60歳前後なら、しっかりした新品羽毛布団への買い換えを

こんなケースがあります。60半ばのお客様でリフォームしたいとのお話がありました。中身を診断すると、それほど良い状態ではないものの今回だけならリフォームが可能です。しかし、シングルで1500g入れなければ元通りの嵩がでない状態です。

このような場合は買い換えをおすすめします。日本人の平均寿命は女性で88歳。となれば、今回リフォームしても次の時には買い換えが必要です。であれば、1100g~1200g入りでふっくら仕上がり身体への負担が少ない新品羽毛布団の購入がベターです。そうすれば下図のようにリフォームを繰り返して30年使用しても90半ば。人生の最後を快適な睡眠で過ごすとなれば、買い換えの方が睡眠のためにも良いと考えます。

良い羽毛は軽量の綿100%側生地でリフォームを

最近の羽毛布団はポリエステル混生地が増えました。軽いのは良いのですが、通気性に難点がある生地がほとんどです。元々の生地が綿100%の場合、ポリエステル混生地でリフォームをしたり、買い換えをすると湿気がこもり蒸れやすくなります。あまりおすすめできません。

80番手や100番手などの軽量生地でのリフォームをおすすめします。

ねむりはかせの紹介

この記事は店主である「ねむりはかせ」が執筆しました。

快眠寝具の探求者。快適な睡眠を実現するための寝具を研究し実践をつづける通称「ねむりはかせ」で眠りのプロショップSawada店主。133年続く老舗寝具店の4代目。上級健康睡眠指導士等、睡眠の専門家でもあると同時に、寝具への深い造詣を持ち、独自の寝具づくりに取り組んでいる。

快眠カウンセリング 無料相談窓口

眠りのプロショップSawada(株式会社沢田商店)
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