Q:エアーウィーヴやブレスエアーなどの網状体マットレスは有効ですか?

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エァーウィーブやブレスエアーなど、いわゆる網状立方体の素材を使ったマットレスについて「どうなんでしょうか?」という質問をお客様から受けることが多いので、眠りのプロショップSawadaなりの判断をお伝えしたいと思います。

長所:通気性がある 短所:保温性がない

一言でいえば、長所は中のほとんどが空気で通気性に優れているので、湿気がこもりにくいというのが特徴です。一方、通気性が良いという半面、保温性は期待できません。正直、「冬暖かくて、夏涼しい」なんて素材はなくて、単独で使うと保温性は期待できません。もちろんわた入りでキルティングをした側を使えば、ある程度の保温性は得られます。当然ながらその場合は通気性が低下してしまいます。

組み合わせて使うと、特にフローリングでカビに有効

フローリングの床にマットレスを敷きっぱなしでカビが生えた、という話はそこら中にあります。残念ながら、身体から発散される湿気をどのように逃がすかという考え方が少ないからで、特にウレタンマットレスをフローリングで使うとカビのリスクが非常に高いため、結果として酷い状態になることが多いのです。昨今は畳の部屋といっても、本来の畳ではありませんから、フローリングと近い状態になります。

エァーウィーブやブレスエアーなどの網状立方体の素材は通気性が良いので、カビのリスクが下がります。・・・といっても、そのままではカビが生えるのが遅くなるという程度で防げるというレベルではありません。丸洗いが簡単なので、その面ではメリットが大きいと思います。

敷寝具に必要な仕組みを理解することから始めよう

リクツは基本同じですが、フローリングや畳用は条件が増えます。

快適な睡眠を研究する眠りのプロショップSawadaの快眠寝具研究室。 快眠寝具の選び方 上質な睡眠を得るための敷布団、敷寝具選びを説明
快適な睡眠を研究する眠りのプロショップSawadaの快眠寝具研究室。 質の高い睡眠を得るためには、S字カーブの保持、適度な体圧分散と寝返りのし易さ、温湿度の調節など、マットレス選びの6ヶ条により、正しい選び方を説明します。メーカーの一方的な説明でなく、自分に合ったマットレス選びを素材の違いからも説明します。 

湿気を循環させるという仕組みを作ること

結論からいうと単独では使わないことです。さまざまな素材と組み合わせて使えば、快適な寝床内温湿度である温度33℃湿度50%を実現することはできます。

冬冷えた床の近くで4~5㎝程度の網状体マットレスだけを使うとします。熱は逃げやすく、身体から発散された水蒸気は結露しやすくなります。一度ウールなどの素材で汗を受け止めて発散させるメカニズムにした方がいいのです。私どもの考え方では下から網状体マットレス+固綿ORラテックス+羊毛という多層構造にすることで、温湿度調節と身体の支えや寝心地のバランスが取れるのだと考えます。

既存のマットレスの上に使うのは問題あり

ということからも、既存のマットレスの上にオーバーレイとしてこれらの網状素材をそのまま使うのは睡眠環境上問題があると云わざるをえません。特に既存のマットレスがヘタっている場合は、寝姿勢の保持という点でも問題となります。

耐久性に弱点が?

同じ網状素材でもエアウィーブ(E-CORE等も基本的には同じ)のようなポリエチレン系素材のタイプは耐久性に問題があるというレポートが上がっています。特に熱に弱いといわれていています。

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これはブレスエアーとポリエチレン網状体との比較ですが、ポリエチレン網状体にはかなり厳しい結果となっています。

最近、「うちは○○社のマットレスを使っています」とPRするホテルも多いので、TVCMで話題のエアウィーブマットレスが導入されたホテルの部屋に泊ってみたら、出会ったのはマットレスの変形だった。

ところが、そのブレスエアーでもへたる

実際に使ってみると、良いといわれるブレスエアーでもへたりが気になります。変形が大きいような使い方をすると、腰砕けになりやすいのです。この点がウレタンに対して劣る点でしょう。

3レイヤーマットレスⅢは、素材を組み合わせて解決をはかる

網状立方体の良さを活かすには、できるだけ変形を少なくすることが求められます。

そこで当店オリジナルの3レイヤーマットレスⅢでは最上層に、正反発タイプのラテックスシートを用い、その下に縦型固わた素材V-LAP、一番下にブレスエアー網状立方体素材を組み合わせることで、通気性と耐久性と寝心地のバランスを図っています。

裏返して使うとブレスエアー面が上に来ますので、通気性が良くなります。3層の重ね順はお好みで変えることができます。

もちろん、それでも長期使用では部分的にへたりがでてきますので、三つ折りにしてパーツのローテーションや交換を可能にしています。

快適な睡眠を研究する眠りのプロショップSawadaの快眠寝具研究室。パーツ交換が可能で硬さが選べるオリジナルマットレス 2レイヤーマットレス、3レイヤーマットレスⅡの上位機臭。ラテックスシートを使って、さらに寝心地をアップし、細かく硬さを調節できる3レイヤーマットレスⅢは18%の軽量化を実現しました。

ヒトが触れるところは天然素材のウール

そしてヒトが触れるところには吸湿発散性の良い羊毛(ウール)が一番です。古代からずっと、そして今でも使われているのはヒトの体にストレスが少なく快適な素材だからです。

結論:素材だけ、単独だけで判断しない

これらの網状素材は長所と短所があります。人に合わせてうまく使い分けができるなら問題はないのです。単純に「○○は良いですか?」と云われると困るのです。上記の経緯からもポリエチレン系網状体は避けた方がいいでしょう。少なくとも三つ折り可能で中身素材のローテーションができるものを選ぶべきです。一枚ものでは数年で失望を生む可能性が高いと思います。

月替わりの特別奉仕品を始め、お買得商品をご紹介します。WEBショップでもご紹介しにくい数量限定で在庫限りのアウトレット品です。

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