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SB100:軽量で通気性の高い、当店オリジナル羽毛布団生地

2024.06.23 更新

目次

ヨーロッパの軽量平織生地をめざした、オリジナル羽毛用平織生地SB100

羽毛布団の本場ヨーロッパと日本では、羽毛布団に使う生地に大きな違いがあります。ヨーロッパで主に使われる生地がバティスト(平織)であるのに対し、日本はサテン(朱子織)が一般的です。

バティスト(平織)

経糸と緯糸が交互に入れ込んだ、一番基本的な生地です。
生地が安定しているので、洗濯しても通気度変化が少ないのが特徴です。

サテン(朱子織)に比べると、通気性が高く、軽量に仕上がります。一方で風合いはシンプルで、密度が高い織物は固めの風合いになります。

サテン(朱子織)

左図の場合で言うと、緯糸は経糸を飛ばすことで、経糸が表に出る生地です。表面に光沢があり、ソフトな手触りに仕上がります。

平織に比べると、生地が重くなり、洗濯後の安定性が低いために、通気性が低く仕上がっています。

バティスト(平織)は生地安定性が良い代わりに、どうしても生地が固くなってしまうので、羽毛布団の普及期において日本は手触りの良いサテン生地が主流となってしまいました。

羽毛の良さを活かすのであれば、バティスト(平織)がベスト

羽毛が持つ保温性や吸湿発散性、暖かいだけでなく湿度をうまく調節してくれる快適さを活かすには、重くて通気性が低いサテンよりも、軽くて通気性の良いバティストの方が良いのです。(ポリエステルや混紡の生地は、通気性が悪いので論外です)

国産生地はサテンが主流で、平織はガサガサした音が嫌われて作られてきませんでした。ヨーロッパからバティストの生地を輸入していましたが、ヨーロッパは通気性が良すぎて、レギュラークラスの羽毛では吹き出しが出やすいのです。大塚家具のダウナ羽毛布団などヨーロッパ製の生地を使った羽毛布団で羽毛の吹き出しが問題になるのはこのためです。

生地メーカーには以前より「平織作ってください」と要望を上げておりましたが、ようやく100番手平織と80番手平織の生地が2015年に仕上がってきました。ところが、カサカサ音(ペーパーノイズ)が気になります。通気度もサテンよりは良いとはいえ、2.0~2.1㏄/sと十分ではありません。

当社オリジナルの仕上げをしたSB100(旧S9100)とSB80生地

そこで、カサカサ音がでないように、ソフト加工を二重にして、さらにソフトさと保湿効果をあげる椿オイル加工をした、当社オリジナル生地を作りました。これにより、カサカサ音はほとんど感じないようになり、風合いも柔らかく、しかも通気度3.2~3.6㏄(ロットによって、微妙に仕上り通気度が異なります)という、通気性と吹き出しリスクのバランスを絶妙にとったSB100(旧品番はS9100)が仕上がったのです。

SB100は、インド超長綿を使っており100番単糸、打ち込み180/170の平織です。85g/㎡と国産の綿100%生地では最軽量、通気度も3.6㏄(現ロット)と、国内の平織生地の規格 4cc以下ぎりぎりに仕上げています。

オリジナル生地なので、ロットは1000mとなかなか厳しいのですが、手触りと通気性の良さから、お客様から高い評価をいただいています。

同時に企画したSB80(80番手平織 94g/㎡ 通気度2.6cc)は、グースダウンに比べてダウンファイバーが多いダックダウンの使用もあることから、通気度はSB100より低めに設定しました。

SB100生地を使った羽毛掛布団のラインアップ

SB100生地を使った羽毛掛布団は420dp~440dpクラスのホワイトグースダウンを想定しています。円高とヨーロッパのインフレもあり、羽毛価格も上がっています。

別注等もSB100生地で承ります。どのようなサイズでも製作できますので、お気軽にご相談ください。

大塚家具のダウナ羽毛布団のような、ヨーロッパで作られた羽毛布団のリフォームにも最適です。

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