調整巾の少なさを改善した新バージョン
従来のミルフィエレメントは下記のような構造になっています。
これは、元々ハンガリーの工場で見つけたときには、15~25cmという厚めのマットレスの下のウッドスプリングとして企画されていたためです。そのため、細かな調整の必要がなく、通気性と全体的なクッション性を上げるということに主眼が置かれていたためです。
日本で販売するときには、これに5~10cm厚のマットレスを組み合わせます。その場合、腰の調節が細かくすることがあまりできません。
サスペンションエレメントを組み替えることによって、板の厚さが2種類あるナチュールフレックスまではいかないものの、ProNatura社のエルゴフレックス並みに、もう少し細かく硬さの調節ができて、背骨のS字ラインをより自然に支えられるのでないか、と考え、オリジナル仕様の組合せをハンガリーに特注することにしました。
従来タイプは、サスペンションエレメント C、A、Bの境界部分が重なっているために、細かな調節ができませんでした。それを右図のようにすることで、サスペンションエレメントの巾を変えて、体型に合わせた調整ができます。さらにAが1つ予備に付いていますので、CやDの中間に挟み込むことで、より細かに対応できるのです。
価格は99,000円(税込) シングルサイズのみです。
ウッドスプリングの調整巾の比較
木のスラットとラテックスのサスペンションを使ったウッドスプリングはいくつか市場にでていますが、その比較をすると
品名 | 価格(シングル税込) | 調整能力 | コメント |
Relax ナチュールフレックス | 176,000円 | ◎ | 板の厚さは2種類、板の入替と巾を調整して硬さを調整 |
Pronaturaエルゴフレックス | 294,800円 (馬毛入マットレス込) |
○ | 板の厚さは1種類、巾を調整することで硬さを調整 |
Billerbeckミルフィエレメント新型 | 99,000円 | ○ | 板の厚さは1種類、巾を調整することで硬さを調整 |
Billerbeckミルフィエレメント通常 | 99,000円 | △ | 板の厚さは1種類、巾を調整することで硬さを調整が限定的 |
Huslernestリフォーマエレメント | 225,500円 | △ | 板の厚さは2種類を入替により硬さを調整 |
Huslernestふとんエレメント | 132,000円 | × | 板の厚さは1種類 調整不可 |
BodyDoctorウッドスプリング | 72,600円 (オプション付87,780円) |
△ | 板の厚さは1種類 標準では調整不可、オプション入れて調整可 |
ハンガリーで見つけた天然素材100%のウッドスプリング
2015年ハンガリーBiotextima社
2015年1月、ユニークな木で作ったコイルスプリングを使った天然100%のマットレスVitalWoodを製造しているハンガリーBiotextima社の工場の工場を訪れたときに、目に付いたのがシンプルなウッドスプリング-ミルフィ・エレメントでした。
天然素材でありながら、結構リーズナブルプライス。EU圏だけど通貨がユーロではないハンガリー(1フォリント=0.35円ぐらい)の利点が出ているウッドスプリングです。調整幅はRelax社のナチュールフレックスほどはなく、少しソフト目の寝心地でしたが、それまである国産メーカーが作っていたウッドスプリングに比べるとはるかに出来がいいので、日本初での導入となりました。
2019年ミルフィエレメントの工場へ
2019年1月、ハンガリー東部デブレッツェンからさらにルーマニア国境近くにあるミルフィエレメントウッドスプリングの工場を訪れました。当日は雪、寒く道路もアイスバーン状態です。
ハンガリー産のブナ材を使います
屋外と屋内で十分に乾燥させたブナ材
板を切り出して、リブ(溝)を付けます
ここの工場が作っている別バージョンです。
この工場ではミルフィエレメント用のベッドも作っています。ヨーロッパの高級ベッドはこのように金属を一切使わずに、自然素材だけで作られているのです。