ねむりの部屋– category –
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ねむりの部屋 Vol.34 春はあけぼの
春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ 周防内侍 「春眠暁を覚えず」という詩文もあるように、春と眠りはしばしば関連付けられて、しばしば登場する。春はぐっすり眠るというより、うつらうつらと眠る傾向があるのは、春にな... -
ねむりの部屋 Vol.33 快眠芸術
断言していいが、もともと芸術オンチだった。そんな人間が20年以上もアートインナガハマのようなイベントに関わることで、芸術を楽しもうとするようになっているのを、自身振り返ってみると不思議なものである。芸術に込められた作り手の思いがそうさせる... -
ねむりの部屋 Vol.32 睡眠=自分自身と環境=地球を大切にしよう
毎年1月はドイツで開催される2つの見本市を訪れる。ヨーロッパは環境問題への対応意識が高いが、特にドイツ・オーストリアなどは顕著だ。ローエミッション、有害物質を使わないことはもちろんのこと、オーガニック素材であったり、フェアトレード... -
ねむりの部屋 Vol.31 フォースの覚醒
謹賀新年 年頭は「初夢」の話ではなく「覚醒」のお話。 スターウォーズ久しぶりの新シリーズは期待どおりに楽しめる内容だった。タイトルにある「覚醒」はもちろん眠っていた能力が目覚めるという意味だ。よく人間の脳は10%しか使われてい... -
ねむりの部屋 Vol.30 理想の羽毛布団は生地に答えがある
先日テレビ通販を見ていたら、有名メーカーの羽毛布団が出ていた。説明していたそこの社員さんが、羽毛の嵩が10%しか違わないのに倍以上違うかのように見せている。一流メーカー自身が酷い情報操作をしていたので、怒り心頭でブログに書き連ねたの... -
ねむりの部屋 Vol.29 体が冷えていると入眠しにくい理由
秋も晩秋にかかると、いよいよ底冷え・・・というか足が冷えてくる。実は、身体、特に足や手が冷えていると、なかなかすっと眠ることができないのである。女性に多い冷え性の方は、その典型といえる。それはなぜなのか? そもそも眠る、とは... -
ねむりの部屋 Vol.28 合格をめざす受験生の眠りとは
いよいよ10月。受験生にとっては正念場を迎える季節となる。「寝る間を惜しんで受験勉強をする」というのは切羽詰まるとよくある話で、思わず昔を思い出してしまうのだが、本当に効率的な勉強なのか睡眠生理の面から考えてみたい。 まず、記憶の定... -
ねむりの部屋 Vol.27 あなたに合う枕はどこにある?
快適な眠りと寝具の話になると、一番出てくるのが枕の話である。今でも、「快眠できる枕ありませんか?」と頻繁にお問い合わせをいただくが、正解は「枕だけでは快眠できません」である。結論から申し上げると「枕は敷寝具の一部だから、敷寝具のほうが重... -
ねむりの部屋 Vol.26 布団をお天道様に干そう
どうもおかしい。テレビのCMにある「干すよりきれい除菌スプレー」とか「ダニを死滅させるらしい布団専用掃除機」とかの話である。布団を干す最大の理由は「乾かす」である。殺菌ではないし、ダニを死滅させる目的でもない。一晩で毎晩200㏄、いや夏ならそ... -
ねむりの部屋 Vol.25 快眠の条件-温度33℃湿度50%
私は日本睡眠学環境学会の学会員でもあるのだが、この学会は睡眠に最適な環境をどのように生み出すのかについての研究者が集っている。ずいぶんと前のことだが、この学会で発表されたのが最適な睡眠環境は温度33℃湿度50%ということである。 このこ... -
ねむりの部屋 Vol.24 布団の手入れをするということ
半世紀も前なら、綿を打直しして布団を仕立て替えるということは夏の風物詩ともいえることだった。木綿のわたは年数が経つと嵩が減り硬くなる。その繊維をもう一度揃え直して嵩をだすことを打直しという。 今日でも、打直しをされる方は多い。根強... -
ねむりの部屋 Vol.23 近江ちぢみのお話
前回のアイリッシュリネンに対し、今回は近江ちぢみを語りたい。 上布とは麻の細い糸を緻密に織った織物をいう。近江上布とは元々が高宮あたりで織られたものを云うそうだが、その後愛知川~能登川の湖東地方で麻織物が盛んになって織られたものをさす。リ...