眠りのコラム– category –
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ねむりの部屋 Vol.16 快眠のためのコストっていくら?
ある調査で眠りを買いたい、という人は全体の約57%、その中で1時間に500円以上出しても良いという人は66%、実に2/3の割合だという。全体で見ても40%近くに及ぶ。1時間500円だから、8時間で4,000円出すかというとそうではなさそうだが、それにしても睡眠を... -
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ねむりの部屋 Vol.15 眠れる枕と寝具は本当にあるのか
私たちの仕事で20年前と何が変わったかというと、マスメディアに「睡眠」という言葉が頻繁に出るようになったことだ。それほど「睡眠不足」「睡眠障害」が社会的課題になっていることの証でもある。この50年間で日本人の平均睡眠時間は1時間減り、テレビ・... -
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ねむりの部屋 Vol.14 良い夢を見たかい?
私たち寝具を扱う業界でしばしば使われる常套句に「良い寝具で良い夢をみてください」というのがある。「この枕を使えば良い夢が見られますよ」などと言われると、そうなのかと肯定的に思ってしまう。 古来より「夢枕に立つ」「正夢」「予知夢」「... -
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ねむりの部屋 Vol.13 リネンの花咲く頃
日本の梅雨はじとじとと湿気が高い。リネン麻は吸湿と発散性に優れているから、さらっとした触感で夏快適に使える素材だ。日本の伝統的な麻はラミー(苧麻)と呼ばれるが、リネン(亜麻)はヨーロッパの麻である。 素材を現場で確認することが大切... -
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ねむりの部屋 Vol.12 リネンを楽しむ
初夏、新緑とともにリネンが心地よい季節である。リネンはさらっとしているから、湿度の高い日本に向いた素材で、軽いリネン生地にくるまって眠る気持ちの良さはこの上ない。 リネンは麻の一種で亜麻という。主にヨーロッパで使われてきたもので、それに対... -
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ねむりの部屋 Vol.11 自然素材で眠るというヨーロッパのこだわり
1月ケルンで行われた家具見本市で、一昨年から取り扱いを始めたハンガリーのマットレスメーカー・ヴァイタルウッドの社長ボロス氏と今後の展開について話をする機会があった。彼は今アメリカ市場の開拓を行っているが、アメリカではエレクトロスモッグの... -
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ねむりの部屋 Vol.10 起きて半畳寝て一畳 90センチの不思議
ちょっと前のことだが、ドイツのメーカーにベッドを注文する際にシングルと指定したら90センチ巾のものが届いて慌てたことがある。ゲルマン人は非常に体が大きいのだが、ドイツで用意されるベッドの巾はほとんどが80㌢、90㌢、100㌢センチのいずれかで、標... -
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ねむりの部屋 Vol.9 幸せを眠りではかるとすると
毎年1月には羽毛や毛布・生地の買い付けのためにヨーロッパの展示会に行き、ついでにあちこちの街を旅することにしている。昨年にスペイン・セビーリャに行った時のことだ。金融不安と不況で若者の失業率は50%を超えるとのことだったから、もともとスリ... -
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ねむりの部屋 Vol.8 上質であること
先般、日本睡眠環境学会の学術大会に参加した時のこと、発表の中で「快適な睡眠には、上質な寝具を使うことが必要だ」という意味の文章があって、はたとそこで考え込んでしまった。 実は私も「上質な眠り」とか「上質な自然素材を使って」という言... -
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ねむりの部屋 Vol.7 冷えは下から
先日、木之本の想古亭源内さんで、来春から始まる黒田官兵衛博覧会の実行委員長でもある店主の林さんから賤ヶ岳合戦の話を聞く機会があった。北ノ庄城を出たのは新暦の4月らしいが、雪もまだ多く残っていたそうである。冷えは睡眠に、いや体にとって大敵... -
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ねむりの部屋 Vol.6 あたたかい布団にくるまって眠る
秋本番。涼しさから寒さに変わるのがこの季節だ。あたたかい布団で気持よく眠りたい、そう思う方は多いだろう。それではこの「あたたかい」とは「暖かい」布団なのか「温かい」布団なのか、どちらなのだろう。 どちらでもいいじゃないか、といえば... -
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ねむりの部屋 Vol.5 リネンを求めてリトアニアへ
リトアニアといってリネンをイメージする人は少ないだろう。バルト三国の中で最も南のこの国との関係は、第2次世界大戦の際に本国の訓令に逆らって通過ビザを発行し何千人ものユダヤ人の命を救った当時のリトアニア総領事・杉原千畝が有名で、首都ヴィリニ...